JAJSKX3A December 2020 – May 2022 UCC27289
PRODUCTION DATA
UCC27289などのゲート・ドライバ・デバイスの総電力損失は、ゲート・ドライバ・デバイスのさまざまな機能ブロックにおける電力損失の合計です。これらの電力損失の要素について、このセクションで説明します。
ここには示されていませんが、より安全側の近似をするためには、上記の式に無負荷動作電流 IDDO および IHBO を加算します。
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この例では、外部ゲート抵抗が存在しないと仮定します。ドライバ出力セクションの最大プルアップおよびプルダウン抵抗の平均値は約 4Ω です。アプリケーションの値を代入して、ゲート電荷による動的損失を計算します。この場合、この値は 230mW です。
この例ではわかりやすくするために、寄生電荷 QP の値が 1nC であると仮定します。値を代入すると、レベル・シフタの動的損失として 25.5mW が得られます。この推定値は、レベル・シフタの動的損失としては非常に大きい値です。
すべての損失を合計すると、ゲート・ドライバの総損失は、265.22mW になります。この例に示すように、ほとんどのアプリケーションでは、ゲート電荷による動的損失がゲート・ドライバ・デバイスの総電力損失の大部分を占めます。ブートストラップ・ダイオードを含むゲート・ドライバの場合、ブートストラップ・ダイオードの損失も推定する必要があります。ダイオードの順方向導通損失は、平均順方向電圧降下と平均順方向電流の積として計算されます。
式 8 は、与えられた周囲温度に対して、デバイスの最大許容電力損失を推定するものです。
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アプリケーションでゲート・ドライバ・デバイスの接合部温度をより正確に推定するには、まずケース温度を正確に測定し、次に特定のアプリケーションでの消費電力を決定することを推奨します。その後、ψJT を使用して接合部温度を計算します。接合部温度を推定し、アプリケーションでの周囲温度を測定した後、θJA(effective) を計算します。次に、プロジェクトの開発中に設計パラメータ (外部ゲート抵抗やパワーMOSFETの値など ) が変化した場合、θJA(effective) を使用して、これらの変化がゲート・ドライバ・デバイスの接合部温度にどのように影響するかを推定します。
「熱に関する情報」表に、ドライバ・パッケージの熱評価基準の概要を示します。熱に関する情報表の詳細については、『半導体および IC パッケージの熱評価基準』 アプリケーション・レポートを参照してください。