2相および3相リニアモーターコイルアレイ、DC速度可変BLDCモーター、2相バイポーラステッパモーター、サーボドライブやロボットのPMSMなどのモーターを含むアプリケーションは、120Vハーフブリッジゲートドライバを実装できます。120Vドライバは、通常のバス電圧範囲が12V～80V DCで、各相または巻線にハーフブリッジトポロジがよく使用されるこれらのDCモータードライブシステムに使用できます。図3は、3個のハーフブリッジドライブ回路を使用した3相ブラシレスモーター (BLDC) の例を示しています。

120Vハーフブリッジゲートドライバは小型パッケージで供給され、コードレス電動工具、ドローン、電動自転車などの小型アプリケーション要件により基板サイズの最小化に役立ちます。これらのデバイスは、多くの場合、優れた放熱能力を必要とする高温環境で動作します。さらに、これらのデバイスは、低コストを維持しながら、高速なタイミング特性を必要とし、VDD電源電圧範囲を拡大しています。UCC27282(-Q1) は、10ピンの3mm x 3mm SON、DRCパッケージなど豊富な機能を備えており、熱抵抗R_θJAは47.3 °C/Wと低く抑えられています。また、UCC27282(-Q1) の伝搬遅延も16ns (標準値) で、1nsの遅延整合が得られます。これらの特長に加え、VDDの絶対最大定格が20Vであることや、非常に競争力のある価格設定により、UCC27282(-Q1) はモータードライブアプリケーションにおける優れた候補となります。モータードライブアプリケーションのもう1つの候補として、LM2101があります。これは、0.5Aのソース (供給) と0.8Aのシンク (吸い込み) 電流に対応するハーフブリッジドライバです。モータードライブアプリケーションのゲートドライバの詳細については、「DCモータードライブ用ゲートドライバの選択方法」アプリケーションノートを参照してください。図 2-4に、モーターの巻線として使用される2つのハーフブリッジ回路と2つのUCC27282(-Q1) を備えたステッピングモーターの例を示します。