自動車は技術的な進歩を遂げるにつれて、自動車メーカーはドライバーと同乗者の利便性と安全性のためにより多くの機能を統合するようになっています。ボディエレクトロニクスとライティングシステムでこのような構成要素の1つに、サンルーフ向けのスマートガラス、サンバイザ、サイドウィンドウ、運転席側のヘッドアップディスプレイが該当します。これらの用途の多くでは、ポリマー分散液晶 (PDLC) ガラスが使用されています。これらのPDLCは通常、40Vac～80Vacの励起電圧で動作するので、PDLCは120Vハーフブリッジゲートドライバに対応できる可能性があります。図 2-7に、PDLCスマートガラスブロック図の例を示します。

これらのPDLCスマートガラスシステムは、電力段がLCフィルタを搭載したHブリッジを使用し、50Hz～60HzでPDLCに電力を供給するために必要な波形を生成します。これは、マイコンで制御されたPWM信号を使用して100kHz～500kHzのスイッチングを実行します。高いスイッチング周波数を実現するには、高速スイッチング特性を持つハーフブリッジドライバが必要です。UCC27282-Q1は高速なスイッチング能力があり、16ns (標準値) の伝搬遅延と1ns (標準値) の遅延整合能力を実現しています。また、UCC27282-Q1は、1nFの負荷時に12nsの立ち上がり時間、10nsの立ち下がり時間を実現することも可能です。図 2-8に、2つのUCC27282-Q1を使用したPDLCシステムのHブリッジ構成の例を示します。