JAJA905 June   2025 BQ25756

 

  1.   1
  2.   概要
  3.   商標
  4. 1はじめに
  5. 2降圧と昇圧の各充電器での MOSFET の電力損失
    1. 2.1 降圧モードの損失
    2. 2.2 昇圧モードの損失
    3. 2.3 FET 損失の考えをまとめます
  6. 3ザイン カリキュレータ を使用した MOSFET の評価
    1. 3.1 デザイン カリキュレータ パラメータと MOSFET データ シートのパラメータの関連付け
    2. 3.2 設計カリキュレータ MOSFET の比較例
  7. 4BOM 評価
  8. 5まとめ
  9. 6参考資料

FET 損失の考えをまとめます

これらの式で推測できるように、充電電流が小さい場合、スイッチング損失が支配的になります。電流が増加すると、導通損失も増加し、導通損失もこの式の支配的な損失項となります。効率的な FET を選択するには、充電器のスイッチング周波数と平均充電電流に依存します。

また、スイッチ ノードの容量を、次のように制限することを推奨します。

式 37. CswnF<160Vin

VIN が 60V の場合、スイッチノードの合計容量 (Csw) は 2.67nF 未満にすることを推奨します。これによりスイッチング損失を低減でき、適切なデバイス機能を実現するための要件となります。

参照しやすいように、Ron および Roff という BQ2575X のゲート ドライバ抵抗とデッド タイム (tdead_time)をに表 2-1示します。デッド タイムは 45ns、75ns、105ns、135ns に調整できます。

表 2-1 BQ2575X IC のゲートドライバ特性
パラメータ標準値
Ron3.4 Ω
Roff1.0 Ω
tdead_time (両側)45ns