JAJAA11 September 2025 F29H850TU , F29H859TU-Q1
機能安全が重要となる開発においては、体系的故障とランダム故障の両方を管理する必要があります。F29x デバイスのアーキテクチャにはハードウェア安全機構が組み込まれており、デバイス全体にわたるすべてのエラー イベントを体系的に管理します。まず、高レベルでエラー処理アーキテクチャを理解し、その後、エラー ログの解釈方法や各エラー イベントに対する応答の設定方法を詳しく確認します。
このアプリケーション ノートは、まずエラー処理アーキテクチャの概要を示し、その後、EAM および ESM の機能やツールについて例を用いて詳しく説明し、最後によくある質問とエラー デバッグのヒントをまとめます。
表 1-1に、このアプリケーション ノートで使用されている用語と略語を示します。
| 用語または略語 | 説明 |
|---|---|
| 系統的誤差 | 決定論的原因故障は、設計、開発、製造プロセスの不備に起因し、通常は開発プロセスのギャップから生じます。詳細については、ISO 26262 などの安全規格を参照してください |
| ランダム故障 | ランダム故障とは、部品の動作寿命中に予測不能なタイミングで発生するハードウェアの故障のことです。体系的故障が決定論的で設計上の欠陥に起因するのとは異なり、ランダム故障は統計的性質を持ち、確率的解析によって管理されます。 |
| システム アドレス | 各 MCU には固有のメモリ マップがあり、各部品のアドレス範囲を定義しています。システム アドレスは、マップ内にある特定のリソースに対応するアドレスです |
| EAM | エラー アグリゲータ モジュール |
| ESM | エラー通知モジュール |
| NMI | ノンマスカブル割り込み |
| CCS | コード コンポーザー スタジオ |