JAJU938 June 2024 – December 2024 MSPM0G1507
アーク タンジェント法では、ノイズや高調波の成分が存在するため、位置と速度の推定精度に影響が出ます。この問題を解消するために、IPMSM のセンサレス制御構造では、PLL モデルを速度と位置の推定に使用できます。セクション 2.4.2.2.1.2 に、SMO とともに使用される PLL 構造を示します。逆起電力の推定値 式 25 および 式 26 を PLL モデルで使用して、図 2-23 に示すように、モーターの角速度と位置を推定できます。
式 36、式 37、式 38 であることから、位置誤差は 式 39 のように定義できます。
E は EEMF の大きさで、モーター速度 ωe に比例します。
式 40 の場合、式 39 は式 41 のように簡略化できます。
さらに、EEMF の正規化後の位置誤差を求めることができます (式 42)。
解析に従うと、直角位相ロックループの位置トラッカーの簡略ブロック図は、図 2-24 のようになります。PLL の閉ループ伝達関数は、式 43 のように表すことができます。
ここで、
固有周波数 ωn と減衰比 ξ は 式 44 で与えられます。