LiDAR システムの統合

さらなる統合が必要なシステム向けに、TI は Tx パス用の LiDAR レーザードライバと、光検出器から A/D コンバータ (ADC) または時間/デジタル コンバータ (TDC) への Rxパス内の接続を扱うアンプを提供しています。LMG1025 は、1.25ns のパルスを生成できる外付け窒化ガリウム電界効果トランジスタ (FET) を駆動するディスクリート ーザー ドライバです。TI の統合型 LMH13000 レーザー ドライバは外部 FET を必要とせず、レーザーを駆動して最大 5A (50mA) の可変電流を供給し、1ns 未満のパルスを生成することができます。また LMH13000 はディスクリート レーザー ライバ ソリューションに比べておよそ 4 分の 1 の小型化を実現しています。複数の LMH13000 デバイスを並列に使用すると、レーザーに流れ込む電流の量を増やすことができます。

TI の受信パス アンプは ADC ベースのシステムで使用する LMH32401 と LMH32404 また TDC ベースのシステムで使用する LMH34400 で構成されています。これらのデバイスは、高速トランスインピーダンス アンプ (TIA) 補償ネットワークを内蔵しており、環境光キャンセル、入力過電流クランプ保護、マルチプレクサ モードなどの機能を備えているため、LiDAR アプリケーションに役立ちます。

環境光キャンセル回路により、DC 周囲光信号を除去することで入力電流をより的確に検出できるようになります。また、フォト ダイオードとアンプの間の AC 結合の代わりにこの回路を使用できるため、基板面積を削減できます。入力過電流保護クランプは、アンプがノードを検出して飽和状態に移行すると、過剰な電流を吸収して正の電源に分配します。これにより、アンプはより速くリニア状態に戻り、パルス延長を数ナノ秒未満に制限できます。内蔵 LiDAR TIA には出力スイッチが内蔵されており、複数のフォト ダイオードとアンプ チャネルをより少ない ADC および TDC チャネルに接続できるため、ディスクリート マルチプレクサが不要になります。これによって、複数の ADC チャネルや TDC チャネルで通常は処理されるボード面積を削減しながら、複数のセンサを使用することが可能になります。