100% 再生可能電力への道筋:持続可能性に関する TI の取り組みの進歩 

TI の ESH (環境、安全、および健康) チームの社員は、持続可能な未来を作り上げるために、TI が再生可能電力の活用をどのように拡大しているか、という目立ちにくい流れを提示しようとしています。

18 11 月 2024 | TI でのキャリア

米国テキサス州ダラスから 1 時間ほど南の場所には、数エーカー (1 エーカーは約 0.4 ヘクタール) の面積にわたって見渡す限りのソーラー パネルが広がり、日の出とともに太陽のエネルギーを吸収して電力に変換しています。またそこから数時間ほど西の場所では、複数の大型風力発電機が稼働し、朝のそよ風に吹かれて羽がゆっくり回転しています。これらの拠点には、TI の事業の持続可能性をいっそう高める、という共通の目的があります。 

2024 年に、TI が発表した環境持続性に関する新しい目標は、2025 年までに自社の 300mm 製造施設を 100% 再生可能電力で運用することを目指しています。最近では、TI は SBTi (Science Based Targets initiative:科学的根拠に基づく目標イニシアティブ) への取り組みを開始しました。その他の重要なマイルストーンは、2027 年と 2030 年に設定済みです。それぞれ、TI の米国事業全体、および TI の全世界での事業全体を 100% 再生可能電力で運営するというものです。

「TI の願いは、私たち 1 人 1 人が会社の一員であることを個人的に誇れる組織になることです。また、私たちが望んでいるのは、近隣の人々を TI の活動の指針として、ここテキサス州や世界各地で持続可能な未来を築き上げることです」と、TI 社内で環境持続可能性イニシアティブを推進する ESH (環境、安全、および健康) チームのリーダーを務める Heidi Means は語ります。「現在と未来を視野に入れ、TI が環境に及ぼす影響を低減するために再生可能電力に投資するなど、行動可能な手順を実践する組織の一員になるのはうれしいことです」。

風力や太陽光への投資を主導

TI のエネルギー担当ディレクターを務める Conner Henry は、TI の再生可能電力イニシアティブを主導しています。TI で 10 年以上働いてきた彼は現在、時間軸を意識した持続可能性の目標を達成する、という課題に取り組んでいます。 

TI のパートナーであるソーラー ファームを訪ねる、ESH と持続可能性の社員ツアー

「私たちは、エネルギー セクターがダイナミックかつ変化を遂げる時期に事業を営んでいます。世界規模で電力需要は増加しており、再生可能電力源への顕著な移行が発生しています」と、Conner は語ります。「私はこの役割を務めることをうれしく思います。TI の持続可能性に関する目標や競争力に直接貢献できる、独特の好機が目の前にあるからです」。

2023 年に、TI の総合的なエネルギー分類のうち、再生可能電力は約 20% を占め、619.9 ギガワット時のクリーン エネルギーを供給しました。これは、約 60,000 軒の家庭の電力 1 年分を十分まかなえる数値です。Conner は、2024 年はこの数値が増加すると説明しました。TI は、太陽光や風力のエネルギ^源から得られる再生可能電力への投資を拡大しているからです。 

TI の最新のコーポレート シチズンシップ レポートでは、他の動きについても詳細に説明しています。それらに該当するのは、可能な場合はいつでも炭素排出量のより少ない代替ガスや化学物質の活用、排出物低減装置の設置、TI 全体のエネルギー消費量と炭素排出量を低減することを目的とした製造と配送と流通の各システムの最適化です。

世界的な影響を及ぼす

Conner の主な責任の 1 つは、TI の他のチームと協力し、再生可能電力の新規かつ長期的な好機を見いだすことです。彼は、再生可能電力の供給を確保するいくつものメカニズムが存在すると説明します。これらに該当するのは、風力発電ファームや太陽光発電ファームのような大規模事業との電力購入契約を締結すること、また場合によっては、多くの人に既になじみのある方法で、施設の屋上にオンサイト ソーラー パネルを設置することです。

インドのバンガロールにある施設の屋上に TI で初めてソーラー パネルを設置  

現在までに TI が実施してきた再生可能電力調達イニシアティブは、主に TI 施設外からの要因に注目していました。つまり、テキサス州周辺に拠点を置く開発事業者と協力し、大規模な太陽光発電ファームや風力発電ファームから再生可能電力を調達する方法です。 「これらのどのプロジェクトにも、長期的な評価や契約交渉プロセスが関係しています。どれか 1 つが成立することは、大きな成功を意味します」と、Conner は語ります。 

Kathryn Ji は、これらのプロジェクトで Conner と密接に協力して働く調達マネージャです。彼女は、これらの成功への関与や、現在継続している TI の持続可能性目標の過程への関与を誇りに思う、と語ります。「これらの目標は、TI にとって絶対不可欠なものとまでは言えません。それでも、世界にとって望ましい貢献ができるように、私たちはこれらの行動を進めています」と、Kathryn は語ります。

これらの貢献は、米国事業に加えて、他の国や地域へも広がっています。たとえば、インドのバンガロール施設では、TI で初めて施設の屋上にソーラー パネルを設置するための投資を行いました。Conner は、フィリピン、マレーシア、世界の他の国や地域でも、再生可能電力は TI の施設に大きく貢献していると説明します。

「TI は米国事業に加えて、マレーシアやフィリピン、また最近ではドイツでも再生可能電力の調達に成功しました。これらは、TI が世界各地で再生可能電力の導入を拡大していることを実証するものです」と、Conner は語ります。

電力コストが特に高額な欧州では、TI は風力施設と太陽光施設の両方に対して直接投資してきました。EMEA (欧州、中東、アフリカ) の調達チームを指揮する Sandra Reynolds はこの行動が、欧州が再生可能電力活用に移行するための重要な里程標の 1 つであると確信しています。それは、再生電力に関する世界規模での TI の目標に調和するものです。「私は、TI ドイツが初めて風量や太陽光に直接投資したことをうれしく思います」と、Sandra は語ります。「私たちは引き続き。再生可能電力の調達方法について、地元レベルで多くのことを学ぶ必要があります。TI が欧州で直面している経済的な検討事項に適切に対応すると同時に、私たち半導体製造企業が負う環境面での責任とのバランスを維持することが重要です」。

ドイツのフライジングにある食堂の屋上に設置した太陽熱システムは、この地域における TI 初のソーラー プロジェクトでした。フライジングの TI ファブでエンジニアリング マネージャを務める Alexander Stur が 2011 年に設置したソーラー パネルは、カフェテリアに温水を供給し、同拠点のより効率的な運営に貢献しています。

エネルギー消費量の低減

再生可能電力への投資に加えて、TI は需要側でもエネルギー消費量を低減するための行動を実施しています。最適な効率を達成できるように、建物や施設を設計することなどが該当します。TI のエネルギー エンジニアを務める Rob Jackson と、複数のチームにまたがる TI 社員たちは、これらの計画で重要な役割を演じました。

彼らは現在、TI の照明システムをよりエネルギー効率の良いソリューションへと移行するプロジェクトを実施しています。複数の製造拠点に加えて、オフィス ビルもその対象になっています。「TI の世界規模の環境目標に関して明確な指示があり、私たちの拠点はこのスケールでプロジェクトを成功裏に実行できます」と、Rob は語ります。また、このプロジェクトの結果、TI は 66,000 メガワット時を節約できました。これは年額 530 万ドルに相当します。このイニシアティブを通じて、TI は Better Practice Award (業務改善賞) を受賞しました。これは、今年 (2024 年) 上期に米国エネルギー省が制定した、優れたエネルギー革新を認める賞です。

ドイツのフライジング ファブでは 2010 年以来、200 以上のエネルギー消費量低減プロジェクトを実施してきました。非常に大きい影響を及ぼしたプロジェクトに該当するのは、真空ポンプの入れ替えと、エネルギー効率の優れた照明のファブ内への設置でした。これらのエネルギー低減プロジェクトは、年間約 5% のエネルギー消費量低減に貢献しました。より実際的な用語で表現すると、フライジング地域の約 1,600 軒の平均的な家庭の電力 1 年分を十分まかなえるエネルギーです。 

マレーシアのクアラルンプールにある TI の組み立て / テスト施設は、TI で直近に再生可能電力を活用するようになった施設です。

持続可能な未来を作り上げる

2015 年以来、TI は IC 1 個あたりの温室効果ガスの排出量を 23%、またエネルギー使用量を 28% 削減しました。環境持続可能性に関する TI の取り組みは、新しい業界標準の制定につながっています。そのことを例証する TI の RFAB2 施設は、LEED Gold バージョン 4 ステータスを取得しました。その結果、同ファブは、持続可能な設計と運用により、このレベルの認証を米国のウエハ ファブとして初めて取得しました。

再生可能電力へ向かう流れは、TI のイニシアティブであることに加え、より広いエネルギー セクターにわたって変化を促す原動力になっています。「より多くの再生可能リソースを求める TI のような企業は、適応と拡大を進めるようにエネルギー業界を後押ししています」と、Kathryn は語ります。「TI の公式な取り組みは、再生可能電力が未来だけの話ではなく、現在私たちの身の回りにある、という明確なメッセージを送り届けます」。

TI は半導体テクノロジーを継続的に進歩させると同時に、責任ある企業市民や良き隣人の意味を再定義しています。再生可能電力への投資を通じて、TI は自社の事業に電力を供給することに加え、世界各地で TI が事業を営むコミュニティ (地域社会) にとって、より持続可能性の高い未来につながる道を照らしだしています。 

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