TI、NVIDIA と協業し AI インフラ向けに高効率な電力供給を実現

 

29 5 月 2025 | 製品とテクノロジー

TI の技術が、次世代 AI データセンター向け、NVIDIA の 800V 高電圧 DC 電力分配システムの実現に貢献します

最新情報の要旨

テキサス・インスツルメンツ(TI)は、データセンターサーバー向けの 800V 高電圧直流(HVDC)電力分配システムにおける電力管理および検知技術の開発で NVIDIA と協業していることを発表しました。この新しい電力アーキテクチャは、次世代の AI データセンターにおいてより高い拡張性と信頼性を可能にするものです。

当製品の重要性

AIの成長に伴い、データセンター 1 ラックあたりの電力需要は、現在の 100kW から将来的には 1MW 以上に増加すると予測されています1。 1M のラックに電力を供給するためには、現在の 48V 分配システムでは約 450 ポンド(約 204g)の銅が必要となり、物理的に拡張性のある電力供給を継続することが困難になります2。

新しい 800V 高電圧 DC 電力分配アーキテクチャは、将来のAIプロセッサに必要な電力密度と変換効率を提供しながらも、電源サイズの拡大や重量化、複雑化を最小限に留めます。この 800V アーキテクチャにより、エンジニアはデータセンターの需要の進化に合わせて電力効率の高いラックを拡張できます。

Kilby Labs の電力管理研究開発部門ディレクターであり、TI フェローである Jeffrey Morroni は、次のように述べています。「今、目の前でパラダイムシフトが起きています。AI データセンターは、これまで想像もできなかったレベルの電力限界に挑戦しています。数年前までは、48V インフラストラクチャが次なる課題とみなされていました。今日では、TI の電力変換における専門技術と NVIDIA の AI に関する専門性が組み合わさることで、前例のない AIコンピューティングの需要を支える 800V 高電圧 DC アーキテクチャを可能にしています」

NVIDIA のシステムエンジニアリング部門バイスプレジデントである Gabriele Gorla は、次のように述べています。「半導体電力システムは、高性能 AI インフラを可能にする重要な要素です。NVIDIA は、次世代の強力で大規模なAIデータセンターを効率的にサポートする800V高電圧DCアーキテクチャの開発にあたり、パートナー企業と連携しています」

詳細情報

現代のデータセンターを支える TI の技術について、詳しくはこちらの動画「Powering data centers: from the grid to the gate」(英語)をご覧ください。

  1. The path to power | Datacenter Dynamics (英語)
  2. NVIDIA 800 V HVDC Architecture Will Power the Next Generation of AI Factories | NVIDIA Technical Blog (英語)

TI (テキサス・インスツルメンツ) の概要

Texas Instruments Incorporated (NASDAQ:TXN) は、産業用、車載、パーソナル エレクトロニクス、エンタープライズ システム、通信機器などの市場で、アナログ チップと組込みプロセッシング チップの設計、製造、販売に従事しているグローバル半導体企業です。TIの中核には、半導体を通じてエレクトロニクスをより手ごろな価格で提供することで、より良い世界を創造するという情熱があります。この情熱は今日も生き続けており、各世代のイノベーションが最新の技術を基礎にして、テクノロジーの信頼性を高め、より手ごろな価格で低消費電力を実現し、あらゆる分野のエレクトロニクスで半導体を活用できるようにしています。詳細については TI.com をご覧ください。

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