TI、業界初の商用 CAN XL トランシーバで次世代産業システムを推進
新しい TCAN6062 CAN XL トランシーバは、実証済みの CAN プロトコルの利点を維持しながら、CAN ベース ネットワークにおいて最大の帯域幅とペイロードを実現
TI の TCAN6062 CAN XL トランシーバは、ヒューマノイド ロボット、産業用ロボット、HMI システムなどのアプリケーションで、より高速かつ大容量のデータ伝送を実現します
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テキサス インスツルメンツ (TI)は本日、業界初の商用 CAN XL トランシーバを発表しました。本製品は、産業エンジニアが今日のネットワークにおけるデータ需要の拡大に対応できるように設計されています。TI のTCAN6062 CAN (Controller Area Network) XL (extended data-field length)トランシーバは、フレームあたり最大 2,048 バイトのペイロードと、最大 20Mbps のデータレートに対応しています。ヒューマノイド ロボット、産業用ロボット、ヒューマンマシン インターフェイス(HMI)システムが必要とするパフォーマンスを維持しながら、優先度の高いメッセージを優先してタイムリーに配信します。
TCAN6062 は、CAN FD(flexible data rate)および CAN SIC(signal improvement capability)の動作と下位互換性を備えているため、CAN XL へのシームレスな移行が可能です。これにより、設計全体をやり直すことなく、既存の設計を段階的に進化させることができます。さらに、本トランシーバでは通信レイヤーを統合し、TCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)トンネリング技術により、混在するネットワーク アーキテクチャでイーサネットを利用することも可能です。これにより、診断情報、センサ データ、制御トラフィック、OTA アップデートを 1 つのネットワークで効率的に伝送することができます。
本製品の重要性
産業システムで生成され、必要とされるデータの量は以前とは比べられないほど増加しています。モーション コントロール、センサからのフィードバック、診断データを同期するには、高速かつ予測可能な通信が必要となります。このようなアプリケーションによって新たなネットワーク要件が生じたことにより、エンジニアは帯域幅の制約を補うためにシステムレベルのトレードオフを余儀なくされることがありました。TI の TCAN6062 CAN XL トランシーバはこのギャップを埋め、CAN で実証されてきた信頼性を維持しながら、より高い帯域幅のネットワークへの移行を可能にします。
CAN XL の仕様は数年前から標準化されていますが、TI は業界で初めて製品化に成功し、市場への投入を開始します。TCAN6062 の導入により、TI は革新的なプロトコルを、様々な分野ですぐに利用でき、次世代の設計に組み込むことが可能なソリューションへと進化させました。
TI のインターフェイス製品担当ジェネラル マネージャの Dwight Byrd は、次のように述べています。「産業システムはよりインテリジェントになり、相互接続が進むにつれて、ネットワークに求められる要件も進化し続けています。エンジニアには、性能や信頼性を損なうことなく、より大量のデータをより高速かつ柔軟に送信できる手段が求められています。TI の TCAN6062 CAN XL トランシーバを活用することで、より高速で高機能な産業システムの構築が可能となります」
TCAN6062 CAN XL トランシーバの SIC は、複雑なネットワークにおけるリンギングを最大 80% 低減し、ノード数の多いアーキテクチャの検証を容易にします。また、広い入出力電圧範囲と最大 ±58V の電圧保護に対応しているため、様々な産業アプリケーションで自由度の高い設計を実現することができます。
詳細情報
TI のエンジニアは、ISO(International Organization for Standardization)11898-2:2024 を策定する CiA(CAN in Automation)技術グループのメンバーとして、CAN XL の物理層の仕様策定に参加し、実際の産業アプリケーションの要件を満たすようにプロトコルの構築作業を進めました。
CiA のマネージング ディレクター、Holger Zeltwanger 氏は、次のように述べています。「CAN は数十年にわたり、産業通信を支える基盤となってきました。テキサス インスツルメンツは長年にわたり CiA のメンバーとしての協力を続けており、その実績を基盤に、業界全体の指針となる規格への貢献を通じて CAN XL の策定を支援してきました。そして今回、業界初の商用 CAN SIC XL トランシーバの登場により、世界中のエンジニアが CAN XL を利用できるようになりました。これは、現在および将来のエンジニアリング課題の解決に取り組むという、私たちの共通のコミットメントを反映するものです」
CiA の CAN XL Special Interest Group の委員長であり、Bosch のネットワーキング技術担当上級役員である Arthur Mutter 博士は、次のように述べています。「CAN XL は、新時代のアプリケーションに対応し、高性能なアプリケーションを妥当なコストで実現することが可能です。CAN XL は単に CAN FD よりも安価で優れているだけでなく、イーサネットのトンネリングにも対応しています。TI の CAN SIC XL トランシーバにより、システム設計者はCAN XLを活用し、産業機器やロボティクスから車載安全システムに至るまで、あらゆるアプリケーションで高速 (最大 20 Mbit/s)かつ信頼性の高いデータ通信を実現することができます」
TCAN6062 は、業界をリードする TI の CAN トランシーバ ポートフォリオの次世代製品です。CAN FD、CAN SIC、そして今回の CAN XL までを網羅する包括的なソリューションにより、TI はエンジニアがより多くのデータを、より高速かつ遠距離に、より信頼性の高い方法で送信できる柔軟性を提供します。
提供時期
TCAN6062 CAN XL トランシーバは、TI.com で量産対応の数量を提供しています。
TI (テキサス・インスツルメンツ) の概要
Texas Instruments Incorporated はグローバル半導体企業として、産業用、車載、データセンター、パーソナル エレクトロニクス、通信機器などの市場で、アナログ チップと組込みプロセッシング チップの設計、製造、販売に従事しています。TIの中核には、半導体を通じてエレクトロニクスをより手ごろな価格で提供することで、より良い世界を創造するという情熱があります。この情熱は今日も生き続けており、各世代のイノベーションが最新の技術を基礎にして、テクノロジーの信頼性を高め、より手ごろな価格で低消費電力を実現し、あらゆる分野のエレクトロニクスで半導体を活用できるようにしています。詳細は TI.com をご覧ください。