産業用オートメーション

多くの最新システムは、システム設計のコネクティビティ全体を強化する通信インターフェイスの搭載を進めていますが、これらのインターフェイスが設計エンジニアの皆様に新たな課題をもたらす可能性があります。TI は、シリアル インターフェイス (IO-Link、コントローラ エリア ネットワーク、RS-485) から産業用イーサネット (10/100/1000Mbps を達成する、EtherCAT、Profinet、EtherNet/IP などのマルチプロトコル産業用イーサネット)、さらに Time-Sensitive Networking やシングルペア イーサネット (SPE) などの新技術まで、幅広い産業用通信規格をサポートしています。このサポートを活用すると、設計エンジニアはコネクティビティとスケーラビリティの高度なオプションを利用し、業界の現在のトレンドに対応することができます。

イーサネットをエッジに導入すると、産業用 SPE がコネクテッド (ネットワーク接続型) エッジ ノードと分散処理を実現し、データを必要とするさまざまな場所へ TCP/IP (伝送制御プロトコル / インターネット プロトコル) 経由でデータを転送できます。

ケーブルは最長 2km まで対応し、より優れたシステム実装を実現します。また、TI の物理層とプロセッサが、より高速なデータ配信プロトコルの使用を可能にします。  

既存のケーブルを再利用できることで (TI の低ノイズ レシーバ アーキテクチャを活用)、アップグレード時間が短縮され、実装コストが最小限に抑えられます。また、TI 独自のランタイム ケーブル診断ツールキットにより、リモート メンテナンスと予防保守が容易になり、システムのアップタイムを最大化できます。

IO-Link は、産業用オートメーション分野のセンサ、アクチュエータ、コントローラの相互間でデータ通信に使用されるデジタル通信プロトコルです。組み立てライン、ロボット、梱包や包装など、さまざまな産業用アプリケーションで信頼性と効率の高い通信の実現に役立ちます。

産業用オートメーション分野で IO-Link 通信を利用すると、最大 230.4kbps の転送速度によるリアルタイムのデータ伝送と電力伝送、設置と構成の簡素化、デバイスのステータス、構成、エラー メッセージなどの診断機能の強化など、多くの利点があります。

製品寿命と絶縁定格が向上した TI の絶縁技術により、IEC 61800-5-1 絶縁要件を満たし、長寿命の信頼性の高いモーター ドライブを実現できます。

高精度 (>0.1%)、高信頼性、低レイテンシの絶縁型電流センシングとエンコーダ フィードバックを実現する高精度アナログ技術により、より正確で高速な位置、速度、トルクの制御を可能にし、高い EMC 耐性によりダウンタイムを低減します。  

保護機能を備えた統合型電源ソリューションは、よりコンパクトで高効率なドライブの設計を可能にし、世界全体のエネルギー消費量の低減に貢献します。

センシング、処理、制御、通信の各技術を取り揃えた TI の製品ラインアップを活用すると、産業用ドライブで、より効率的、高精度、低レイテンシの応答を実現し、より小型で信頼性の高いリアルタイム制御システムを構築できます。

リアルタイム ペリフェラルと算術演算アクセラレータ、プログラマブル リアルタイム プロセッサ、構成可能なロジック ブロック、統合型モーター制御専用ペリフェラルを内蔵したマイコン (MCU) なら、<1µs 電流ループ、低レイテンシで低ジッタの通信の実装、外部フィールド プログラマブル ゲート アレイを必要としない高精度のセンシングが可能になります。

統合型リアルタイム ペリフェラルは、制御アルゴリズムと予防保守アルゴリズムの並列実行を可能にします。

TI のアナログ製品と組込み製品を使用すると、ISO 13849 や IEC 61508 などの機能安全規格に準拠できます。製品のセキュリティに関する要件と規制が急速に進化する中、TI は専門知識の継続的な開発に努め、サイバー レジリエンス法の整合規格を策定するワーキング グループに積極的に参加しています。

TI の認証取得済みの品質プロセスは安全性を優先していますが、安全性の確保が重要となる機能は、高度な厳格さを必要とします。この理由で、TI の各種製品は TÜV (Technischer Überwachungsverein、技術的監査組合) SÜD 認証を取得した、ハードウェアとソフトウェアの安全開発プロセスを採用しています。