JAJY134A january   2022  – march 2023 TDA4VM , TDA4VM-Q1

 

  1.   概要
  2.   Authors
  3.   概要
  4.   エッジ側での AI の定義
  5.   効率的なエッジ AI システムとは。
    1.     SoC アーキテクチャの選択
    2.     プログラム可能なコア・タイプとアクセラレータ
  6.   テキサス・インスツルメンツのビジョン・プロセッサを使用したエッジ AI システムの設計
    1.     ディープ・ラーニング・アクセラレータ
    2.     イメージングおよびコンピュータ・ビジョンのハードウェア・アクセラレータ
    3.     スマート内部バスおよびメモリ・アーキテクチャ
    4.     最適化されたシステム BOM
    5.     使いやすいソフトウェア開発環境
  7.   まとめ

効率的なエッジ AI システムとは。

効率的なエッジ AI システムでは、DNN は単独で動作することはできません。効率的な AI システムには、複雑なビジョン・パイプラインが必要です。これには、多くの場合、単一または複数のカメラの画像処理、従来のコンピュータ・ビジョン、場合によっては複数の DNN が含まれます。一部のアプリケーションでは、ビデオ・エンコーダとデコーダも必要になる場合があります。これらすべての入力を処理するには、システムに高性能なコンピューティングが必要です。さらに、システムのセキュリティと機能安全の強化が必要になる場合があり、システムの複雑さとコストが増大します。

効率的なエッジ AI システムは、以下の観点で最適化する必要があります。

  • 性能。組込みプロセッサは、過酷な環境でも確実に機能しながら、システムが必要とする速度、レイテンシ、精度を実現できなければなりません。
  • 設計上の制約。組込みプロセッサは、ファンレス、受動冷却、バッテリ電源で長時間動作する必要がある設計など、消費電力と熱の制約がある設計で動作する必要があります。また、プロセッサは、物理的な制約に対応するために、サイズと重量の仕様も満たしている必要があります。
  • コスト。高性能でコスト効率の優れた処理を実現することで、部品表 (BOM) のコストを最小限に抑えることができます。

効率的なエッジ AI システムを構築するには、設計者は、どのアーキテクチャとコアがシステムに必要なタスクを最適に完了するかを検討する必要があります。