JAJSKJ7C June   2020  – July 2022 DRV8428

PRODUCTION DATA  

  1. 特長
  2. アプリケーション
  3. 概要
  4. 改訂履歴
  5. ピン構成および機能
    1. 5.1 ピンの機能
  6. 仕様
    1. 6.1 絶対最大定格
    2. 6.2 ESD定格
    3. 6.3 推奨動作条件
    4. 6.4 熱に関する情報
    5. 6.5 電気的特性
    6. 6.6 ステッピング制御ロジック・タイミング要件
    7. 6.7 代表的特性
  7. 詳細説明
    1. 7.1 概要
    2. 7.2 機能ブロック図
    3. 7.3 機能説明
      1. 7.3.1 ステッピング・モータ・ドライバの電流定格
        1. 7.3.1.1 ピーク電流定格
        2. 7.3.1.2 RMS 電流定格
        3. 7.3.1.3 フルスケール電流定格
      2. 7.3.2 PWM モータ・ドライバ
      3. 7.3.3 マイクロステッピング・インデクサ
      4. 7.3.4 MCU DAC による VREF の制御
      5. 7.3.5 電流レギュレーション、オフ時間およびディケイ・モード
        1. 7.3.5.1 ミックス・ディケイ
        2. 7.3.5.2 スマート・チューン・ダイナミック・ディケイ
        3. 7.3.5.3 スマート・チューン・リップル制御
        4. 7.3.5.4 ブランキング時間
      6. 7.3.6 リニア電圧レギュレータ
      7. 7.3.7 論理レベル、トライレベル、クワッドレベル、7 レベルのピン構造図
        1. 7.3.7.1 EN/nFAULT ピン
      8. 7.3.8 保護回路
        1. 7.3.8.1 VM 低電圧誤動作防止 (UVLO)
        2. 7.3.8.2 過電流保護 (OCP)
        3. 7.3.8.3 サーマル・シャットダウン (OTSD)
        4. 7.3.8.4 フォルト条件のまとめ
    4. 7.4 デバイスの機能モード
      1. 7.4.1 スリープ・モード (nSLEEP = 0)
      2. 7.4.2 ディセーブル・モード (nSLEEP = 1、EN/nFAULT = 0/Hi-Z)
      3. 7.4.3 動作モード (nSLEEP = 1、EN/nFAULT = 1)
      4. 7.4.4 機能モードのまとめ
  8. アプリケーションと実装
    1. 8.1 アプリケーション情報
    2. 8.2 代表的なアプリケーション
      1. 8.2.1 設計要件
      2. 8.2.2 詳細な設計手順
        1. 8.2.2.1 ステッピング・モータの速度
        2. 8.2.2.2 電流レギュレーション
        3. 8.2.2.3 ディケイ・モード
        4. 8.2.2.4 アプリケーション曲線
      3. 8.2.3 熱に関連する計算
        1. 8.2.3.1 消費電力
          1. 8.2.3.1.1 導通損失
          2. 8.2.3.1.2 スイッチング損失
          3. 8.2.3.1.3 静止電流による消費電力
          4. 8.2.3.1.4 全消費電力
        2. 8.2.3.2 デバイスの接合部温度の概算
  9. 電源に関する推奨事項
    1. 9.1 バルク・コンデンサ
  10. 10レイアウト
    1. 10.1 レイアウトの注意点
      1. 10.1.1 レイアウト例
  11. 11デバイスおよびドキュメントのサポート
    1. 11.1 関連資料
    2. 11.2 ドキュメントの更新通知を受け取る方法
    3. 11.3 コミュニティ・リソース
    4. 11.4 商標
  12. 12メカニカル、パッケージ、および注文情報

パッケージ・オプション

メカニカル・データ(パッケージ|ピン)
サーマルパッド・メカニカル・データ
発注情報

概要

DRV8428 はバイポーラ・ステッピング・モータ用の高集積モータ・ドライバ・ソリューションです。このデバイスは、 2 つの N チャネル・パワー MOSFET H ブリッジ、電流検出抵抗とレギュレーション回路、およびマイクロステッピング・インデクサを統合することで、性能を最大限に発揮します。DRV8428 は、 4.2V~33V の広い電源電圧範囲をサポートできます。 DRV8428 は、最大 1.7A のピーク、 1A のフルスケール、または 0.7A の実効値 (RMS)の出力電流を供給します。実際のフルスケールおよび RMS 電流は、周囲温度、電源電圧、PCB の熱性能に依存します。

DRV8428 は電流検出アーキテクチャを内蔵しているため、 2 つの外部電力検出抵抗が不要になり、基板面積、 BOM コスト、設計作業が大幅に削減され、消費電力が大幅に低減されます。このアーキテクチャでは、電流センシングに電流ミラー手法と内部パワー MOSFET を使うことで、センス抵抗での電力消費をなくしています。電流レギュレーションの設定点は VREF ピンの電圧で調整できます。

シンプルな STEP/DIR インターフェイスにより、外部コントローラからステッピング・モータの方向とステップ速度を制御できます。内部マイクロステッピング・インデクサを使うと、巻線電流レベルを制御する外部コントローラを使わなくても高精度のマイクロステッピングを実行できます。このステッピング制御ロジック (インデクサ) はフルステップ、ハーフステップ、1/4、1/8、1/16、1/32、1/64、1/128、1/256 マイクロステッピングを実行できます。高いマイクロステッピングにより、大きな可聴ノイズの低減とスムーズな動作が可能になります。標準のハーフステップ・モードに加えて、非真円ハーフステップ・モードを利用して、モータの RPM が高いときにトルク出力を増大させることもできます。

ステッピング・モータ・ドライバは、いくつかの種類のディケイ・モードを実装して巻線電流を再循環する必要があります。DRV8428 には、スマート・チューン・ディケイ・モードが搭載されています。スマート・チューンは革新的なディケイ・メカニズムで、電圧、モーター速度、変動、経年変化の影響に関係なく、最適な電流レギュレーション性能に自動的に調整します。スマート・チューン・リップル・コントロールでは、オフ時間可変型のリップル電流制御方式により、モータ巻線電流の歪みを最小限に抑えることができます。スマート・チューン・ダイナミック・ディケイでは、オフ時間固定のダイナミック・ファースト・ディケイ率方式により、モータ巻線電流の歪みを最小限に抑え、周波数成分を最小化し、設計作業を大幅に削減できます。このシームレスで簡単な自動スマート・チューンに加えて、 DRV8428 は従来のミックス・ディケイ・モードも備えています。

また、低消費電力スリープ・モードを内蔵しているため、モータをアクティブ駆動していないときにシステムの電力を節約できます。