JAJSKW7 December 2020 DRV8434A
PRODUCTION DATA
DRV8434A はバイポーラ・ステッピング・モータ用の高集積モータ・ドライバ・ソリューションです。このデバイスは、2 つの N チャネル・パワー MOSFET H ブリッジ、電流検出抵抗とレギュレーション回路、およびマイクロステッピング・インデクサを統合することで、性能を最大限に発揮します。DRV8434A は、4.5V~48V の広い電源電圧範囲をサポートできます。DRV8434A は、最大 4A のピーク、2.5A のフルスケール、1.8A の実効値 (RMS) の出力電流を供給します。実際のフルスケールおよび RMS 電流は、周囲温度、電源電圧、PCB の熱性能に依存します。
DRV8434A は電流検出アーキテクチャを内蔵しているため、2 つの外部電力検出抵抗が不要になり、基板面積、BOM コスト、設計作業が大幅に削減され、消費電力が大幅に低減されます。このアーキテクチャでは、電流検出に電流ミラー手法と内部パワー MOSFET を使うことで、検出抵抗での電力消費をなくしています。電流レギュレーションの設定点は VREF ピンの電圧で調整できます。
シンプルな STEP/DIR インターフェイスにより、外部コントローラからステッピング・モータの方向とステップ速度を制御できます。内部マイクロステッピング・インデクサを使うと、巻線電流レベルを制御する外部コントローラを使わなくても高精度のマイクロステッピングを実行できます。このステッピング制御ロジック (インデクサ) はフルステップ、ハーフステップ、1/4、1/8、1/16、1/32、1/64、1/128、1/256 マイクロステッピングを実行できます。高いマイクロステッピングにより、大きな可聴ノイズの低減とスムーズな動作が可能になります。標準のハーフステップ・モードに加えて、非真円ハーフステップ・モードを利用して、モータの RPM が高いときにトルク出力を増大させることもできます。
本デバイスはスマート・チューン・リップル・コントロール・ディケイ・モードで動作します。このモードでは、オフ時間可変型のリップル電流制御方式により、モータ巻線電流の歪みを最小限に抑えることができます。DRV8434A は、モータ電流の立ち上がり電流象限と立ち下がり電流象限の間の逆起電力の位相の変化を検出することで、モータ過負荷ストール条件またはエンドオブライン・トラベルを検出できます。SPI インターフェイスを必要とする従来型のストール検出アルゴリズムとは異なり、DRV8434A は 2 本のデジタル IO ピンと 1 本のアナログ IO ピンを使ってストールを検出します。
本デバイスは、内蔵デジタル発振器と内蔵チャージ・ポンプのための拡散スペクトラム・クロック処理機能を備えています。この機能により、本デバイスからの放射妨害波を最小限に抑えることができます。また、低消費電力スリープ・モードを内蔵しているため、モータをアクティブ駆動していないときにシステムの電力を節約できます。