JAJS324C February   2008  – October 2023 TPS2550 , TPS2551

PRODUCTION DATA  

  1.   1
  2. 特長
  3. アプリケーション
  4. 概要
  5. 改訂履歴
  6. 製品比較表
  7. ピン構成および機能
  8. 仕様
    1. 7.1 絶対最大定格
    2. 7.2 ESD 定格
    3. 7.3 推奨動作条件
    4. 7.4 熱に関する情報
    5. 7.5 電気的特性
    6. 7.6 代表的特性
  9. パラメータ測定情報
  10. 詳細説明
    1. 9.1 概要
    2. 9.2 機能ブロック図
    3. 9.3 機能説明
      1. 9.3.1 過電流
      2. 9.3.2 逆電圧保護
      3. 9.3.3 FAULT 応答
      4. 9.3.4 低電圧誤動作防止 (UVLO)
      5. 9.3.5 イネーブル (EN または EN)
      6. 9.3.6 温度検出
      7. 9.3.7 デバイスの機能モード
    4. 9.4 プログラミング
      1. 9.4.1 電流制限スレッショルドのプログラミング
  11. 10アプリケーションと実装
    1. 10.1 アプリケーション情報
    2. 10.2 代表的なアプリケーション
      1. 10.2.1 2 レベル電流制限回路
      2. 10.2.2 設計要件
      3. 10.2.3 詳細設計手順
        1. 10.2.3.1 最小電流制限を超える設計
        2. 10.2.3.2 最大電流制限を下回る設計
        3. 10.2.3.3 入力および出力容量
      4. 10.2.4 自動再試行機能
      5. 10.2.5 ラッチオフ機能
      6. 10.2.6 USB 電源スイッチとしての代表的なアプリケーション
        1. 10.2.6.1 設計要件
          1. 10.2.6.1.1 USB パワー・ディストリビューションの要件
        2. 10.2.6.2 詳細設計手順
          1. 10.2.6.2.1 ユニバーサル・シリアル・バス (USB) の配電要件
    3. 10.3 電源に関する推奨事項
      1. 10.3.1 セルフ・パワーおよびバス・パワーのハブ
      2. 10.3.2 低消費電力バス駆動および高電力バス駆動の機能
      3. 10.3.3 許容損失と接合部温度
    4. 10.4 レイアウト
      1. 10.4.1 レイアウトのガイドライン
      2. 10.4.2 レイアウト例
  12. 11デバイスおよびドキュメントのサポート
    1. 11.1 ドキュメントの更新通知を受け取る方法
    2. 11.2 サポート・リソース
    3. 11.3 商標
    4. 11.4 静電気放電に関する注意事項
    5. 11.5 用語集
  13. 12メカニカル、パッケージ、および注文情報

パッケージ・オプション

メカニカル・データ(パッケージ|ピン)
サーマルパッド・メカニカル・データ
発注情報

過電流

TPS2550/51 は、過電流条件に応答して、出力電流を IOC と IOS のレベルに制限します (図 9-1 を参照)。負荷条件に応じて 3 つの応答プロファイルがあり得ます。図 8-3 に、それらをまとめます。

第 1 の応答プロファイルは、TPS2550/51 の出力が短絡された状態で、TPS2550/51 が有効化された場合に使われます。出力電圧は、グランドに対してほぼゼロ電位に保持され、TPS2550/51 は出力電流を IOS まで上昇させます (図 7-3 を参照)。

第 2 の応答プロファイルは、TPS2550/51 が有効化された後で、出力に短絡が発生した場合に使われます。本デバイスは、時間 tIOS 以内に過電流条件に応答します (図 8-2 を参照)。この期間中、電流検出アンプが過度に駆動され、内部の電流制限 MOSFET が一時的にターンオフします。電流検出アンプは徐々に回復し、出力電流を IOS に制限します。

第 3 の応答プロファイルは、負荷電流が徐々に増加した場合に使われます。本デバイスは最初に負荷電流を IOC に制限します。IOC より大きい電流を負荷が要求する場合、TPS2550/51 は IOS に電流をフォールドバックし、抵抗性負荷の場合、出力電圧は IOS x RLOAD まで低下します (図 8-3 を参照)。

上記のいずれかのケースで、過熱制限機能が作動するほどの長い間、過負荷状態にあると、TPS2550/51 のサーマル・サイクルが起動します。接合部温度が 135℃ (標準値) を超えると、本デバイスはターンオフします。接合部温度が 15℃ (標準値) 下がるまで、本デバイスはオフ状態に維持され、その後再起動します。過負荷が解消されるまで、TPS2550/51 はオン / オフを繰り返します (図 7-5図 7-7 を参照)。