3 ベンチ・テスト

提案する回路を追加した後のスタートアップ波形を、図 3-1 に示します。

• V_IN 電圧が 1.7V を下回ると、TPS61022 デバイスはシャットダウンします。VOUT はゼロで、EN ピンの電圧は入力電圧と等しくなります。
• V_IN > 1.7V になると、TPS61022 デバイスは動作を開始します。VOUT は 5V まで上昇します。その後で Q1 がオンになり、EN ピンの電圧が 0.6V まで低下します。V_EN が EN ピンのロジック Low スレッショルドよりも高ければ、デバイスは動作を維持します。

図 3-1 提案する回路を追加した後のスタートアップ

V_IN が減少するときの 1mA 負荷でのシャットダウン波形を、図 3-2 に示します。V_IN が 1.2V まで低下すると、EN も 0.42V まで低下します。EN ピンの電圧が 0.42V を下回ると、デバイスは動作を停止し、V_OUT が低下します。V_OUT が約 2.4V を下回ると、Q1 がオフになり、V_EN は VIN と同じ値に戻ります。VIN が 1.7V より低いため、デバイスは再起動しません。ただし、EN ピンは再びロジック High になります。

図 3-2 1mA の条件でのシャットダウン

500mA の負荷条件でのシャットダウン波形を、図 3-3 に示します。設計に従い、V_IN が 1.2V を下回ると、昇圧コンバータはシャットダウンします。入力ケーブルの電圧降下により、デバイスがシャットダウンした後で、入力電圧は 100mV 上昇します。

図 3-3 500mA 負荷でのシャットダウン