JAJAA15 September 2025 AM625
図 2-3 ネットワーク スタックハードウェア接続が確立されると、PPP は Linux ネットワーク スタックとモデム間のブリッジを提供します。PPP デーモン (pppd) は、モデムのシリアル ポート上でポイント ツー ポイント プロトコル セッションを確立し、管理します。これにより PPP セッションがネゴシエートされ、必要に応じて (CHAP や PAP などの) 認証が実行され、ホスト上に ppp0 ネットワーク インターフェイスが設定されます。これには、IP アドレスの割り当て、ルーティングの設定、DNS サーバの設定が含まれ、システムが接続を通じて IP トラフィックを送受信できるようにします。
モデムは AT コマンドを通じて制御され、セルラ ネットワークへの登録とデータ セッションの開始を行います。AT コマンドは業界標準であり、モデムの機能にアクセスするためのテキストベースのインターフェイスを提供します。たとえば、AT + CGDCONT=1、"IP"、"<APN>" は目的の APN で PDP コンテキストを設定し、ATD*99# は実際の接続を開始します。モデムが CONNECT を返すと、PPP セッションがアクティブになり、モデムは透過的なリンク層パイプとして機能し、カプセル化された IP パケットをセルラ ネットワーク上で転送します。
オペレーティング システムからのデータは、ppp0 ネットワーク インターフェイスを経由して流れます。IP パケットは PPP によってカプセル化され、シリアル リンクを介してモデムに送信されます。モデムはこれらのパケットをセルラ データに変換し、GSM または LTE ネットワークと通信して、インターネット全体との間でデータを送受信します。このようにして、PPP セッションはシリアル インターフェイスを介して、ホストの IP レイヤとセルラ ネットワークをブリッジしてモデムに接続します。