JAJSG36A September 2018 – May 2025 OPA859
PRODUCTION DATA
図 6-10 に、OPA859 の開ループ振幅と位相応答を示します。AOL が 40dB となる周波数を決定し、その周波数に 100 を乗算することにより、任意のオペ アンプのゲイン帯域幅積を計算します。OPA859 の開ループ応答は、ユニティ ゲイン バッファとして構成したときの位相マージンが約 63° になることを示しています。
図 8-5 に、OPA859 の開ループ振幅 (AOL) を温度の関数とした例を示します。結果には、温度範囲全体で位相マージンの変動が約 5° 見られます。半導体プロセスのばらつきとは、トランジスタ (初期電圧、β、チャネル長、幅) やその他の受動素子 (抵抗およびコンデンサ) を集積回路に製造するときに、自然に発生する変動のことです。このプロセスのばらつきは、単一のウェハーを使用するデバイス間、または時間の経過とともに複数のウェハー ロットの間でデバイス全体で発生することがあります。通常、1 枚のウエハでの変動は厳密に制御されています。図 8-6 に、OPA859 の AOL の大きさを、時間の経過に伴うプロセス変動の関数として示します。この結果は、公称プロセス コーナーの AOL 曲線と、公称からの偏差 1 標準偏差を示しています。シミュレーション結果は、アンプがユニティ ゲイン バッファとして構成されているとき、プロセス変動の標準偏差の範囲内で位相マージンの差が 2° 未満となります。
図 8-5 開ループ ゲインと温度との関係
図 8-6 開ループ ゲインとプロセス変動