JAJA742 November   2022 LMK6C , LMK6D , LMK6H , LMK6P

 

  1.   ビルディング・オートメーション向け BAW 発振器ソリューション

ビルディング・オートメーション向け BAW 発振器ソリューション

BAW 共振器技術

BAW は微小共振器技術の 1 つであり、高精度かつ超低ジッタのクロックを他の回路と共にパッケージ内に直接統合できます。BAW 発振器内では、BAW 共振器は、一緒に配置された高精度温度センサ、超低ジッタ低消費電力の分数出力分周器 (FOD)、シングルエンド (LVCMOS) および差動 (LVPECL、LVDS、HCSL) 出力ドライバ、複数の低ノイズ LDO で構成された小規模な電源 / リセット / クロック管理システムと統合されています。

図 1-1 に、BAW 共振器技術の構造を示します。この構造には、金属の薄膜と、機械的エネルギーを閉じ込めるその他の層との間に挟まれた圧電性材料の薄い層が含まれます。BAW は、この圧電変換を利用して振動を生成します。

GUID-20221010-SS0I-9TMC-PKBW-QRZNWPFTZ5J4-low.png図 1-1 バルク弾性波 (BAW) 共振器の基本構造

ビルディング・オートメーションの BAW 発振器

ビルディング・オートメーション・システムは、任意の拡張可能なレベルで安全性、堅牢性、信頼性を最大化しています。IP カメラ、ビデオ監視、HVAC などのアプリケーションでより優れた性能を実現するには、正確なクロック・データの複雑かつ確実なネットワークが必要です。

上述のような先進のビル・オートメーション・システムでは、以下の性能指標が要求されます。

  • 優れた放熱性能と小さいレイアウト・サイズの高密度の製品設計
    GUID-20221101-SS0I-3C46-1BDM-FPVJKMP0RF49-low.jpg図 1-2 BAW 発振器と水晶発振器の PCB フットプリントの比較
  • 各種の振動および衝撃耐性要件に対する信頼性の高い保護機能を備えたより高度な性能
    GUID-20221010-SS0I-FSWF-CRBT-CFKKK7GHZCNW-low.png図 1-3 BAW 発振器の振動に対する感受性
    GUID-20221101-SS0I-KG1G-CTJF-XRVMZNTD7GLW-low.png図 1-4 BAW 発振器と水晶発振器の温度安定性の比較
  • システムの BER 性能を最適化する小さいジッタ
    GUID-20221120-SS0I-VKCB-P7BT-WCGJPRVGWFHF-low.png図 1-5 LMK6C BAW 発振器の 25MHz の位相ノイズ性能

ビルディング・オートメーション・システムでは、以下のデバイスの基準クロックとして BAW 発振器を使用できます。

デバイス 周波数
オーディオ 12.288MHz/24.576MHz
100M イーサネット 25MHz
MCU 16MHz/25MHz
イメージ・センサ 37.125MHz/54MHz
SoC のシステム・クロック 48MHz/50MHz
WiFi/BLE 38.4MHz/48MHz
HDMI/SDI 297MHz
Gb イーサネット 125MHz

上記のすべての周波数で、ジッタ性能、信頼性、安定性が重要な性能因子です。これらの指標はすべて BAW 発振器ソリューションで満たすことができます。

図 1-6 に、IP カメラおよび HVAC システムの代表的なブロック図を示します。IP カメラ・アプリケーションでは、ASIC、MCU、イメージ・センサ、オーディオ・コーデック、HDMI/SDI、イーサネット PHY の基準クロックとして BAW 発振器を使用できます。HVAC システムでは、Wi-Fi/BLE、MCU、FPGA、イーサネット PHY の基準クロックとして BAW 発振器を使用できます。

図 1-6 ビルディング・オートメーションで使用される BAW 発振器の代表的なブロック図
デバイス 種類 機能 主な特長
LMK6C/D/P/H 超低ジッタ XO ASIC、MCU、イメージ・センサ、オーディオ・コーデック、HDMI/SDI、イーサネット PHY の基準クロック 1MHz~400MHz、±25ppm、200fs のジッタ
LMK1Cxxxx 1:x LVCMOS バッファ MCU、PHY、HDMI/SDI にクロックを供給するためのファンアウト 1.8V~3.3V 電源、20fs の超低付加ジッタ
TPL5010 ナノタイマ パワー・ゲート機能付き超低消費電力システム・タイマ 1.8V~5.5V 電源、35nA (標準値) の消費電流