JAJSPR5B February   2023  – February 2024 TLVM23615 , TLVM23625

PRODUCTION DATA  

  1.   1
  2. 特長
  3. アプリケーション
  4. 概要
  5. デバイス比較表
  6. ピン構成および機能
  7. 仕様
    1. 6.1 絶対最大定格
    2. 6.2 ESD 定格
    3. 6.3 推奨動作条件
    4. 6.4 熱に関する情報
    5. 6.5 電気的特性
    6. 6.6 システム特性
    7. 6.7 代表的特性
  8. 詳細説明
    1. 7.1 概要
    2. 7.2 機能ブロック図
    3. 7.3 機能説明
      1. 7.3.1  入力電圧範囲
      2. 7.3.2  出力電圧の選択
      3. 7.3.3  入力コンデンサ
      4. 7.3.4  出力コンデンサ
      5. 7.3.5  イネーブル、起動、およびシャットダウン
      6. 7.3.6  スイッチング周波数 (RT)
      7. 7.3.7  パワー グッド出力動作
      8. 7.3.8  内部 LDO、VCC、VOUT/FB 入力
      9. 7.3.9  ブートストラップ電圧および VBOOT-UVLO (BOOT 端子)
      10. 7.3.10 ソフト スタートとドロップアウトからの回復
        1. 7.3.10.1 ドロップアウトからの回復
      11. 7.3.11 過電流保護 (ヒカップ モード)
      12. 7.3.12 サーマル シャットダウン
    4. 7.4 デバイスの機能モード
      1. 7.4.1 シャットダウン・モード
      2. 7.4.2 スタンバイ モード
      3. 7.4.3 アクティブ モード
        1. 7.4.3.1 CCM モード
        2. 7.4.3.2 自動モード – 軽負荷動作
          1. 7.4.3.2.1 ダイオード エミュレーション
          2. 7.4.3.2.2 周波数低減
        3. 7.4.3.3 FPWM モード - 軽負荷動作
        4. 7.4.3.4 最小オン時間 (高入力電圧) での動作
        5. 7.4.3.5 ドロップアウト
  9. アプリケーションと実装
    1. 8.1 アプリケーション情報
    2. 8.2 代表的なアプリケーション
      1. 8.2.1 設計要件
      2. 8.2.2 詳細な設計手順
        1. 8.2.2.1  WEBENCH® ツールによるカスタム設計
        2. 8.2.2.2  スイッチング周波数の選択
        3. 8.2.2.3  出力電圧の設定
        4. 8.2.2.4  入力コンデンサの選択
        5. 8.2.2.5  出力コンデンサの選択
        6. 8.2.2.6  VCC
        7. 8.2.2.7  CFF の選択
        8. 8.2.2.8  パワー グッド信号
        9. 8.2.2.9  最大周囲温度
        10. 8.2.2.10 その他の接続
      3. 8.2.3 アプリケーション曲線
    3. 8.3 設計のベスト プラクティス
    4. 8.4 電源に関する推奨事項
    5. 8.5 レイアウト
      1. 8.5.1 レイアウトのガイドライン
        1. 8.5.1.1 グランドと熱に関する考慮事項
      2. 8.5.2 レイアウト例
  10. デバイスおよびドキュメントのサポート
    1. 9.1 デバイス サポート
      1. 9.1.1 サード・パーティ製品に関する免責事項
      2. 9.1.2 開発サポート
        1. 9.1.2.1 WEBENCH® ツールによるカスタム設計
      3. 9.1.3 デバイス命名規則
    2. 9.2 ドキュメントのサポート
      1. 9.2.1 関連資料
    3. 9.3 サポート・リソース
    4. 9.4 商標
    5. 9.5 静電気放電に関する注意事項
    6. 9.6 用語集
  11. 10改訂履歴
  12. 11メカニカル、パッケージ、および注文情報

パッケージ・オプション

メカニカル・データ(パッケージ|ピン)
サーマルパッド・メカニカル・データ
発注情報

過電流保護 (ヒカップ モード)

TLVM236x5‌‌ は、ハイサイド (HS) MOSFET とローサイド (LS) MOSFET の両方でサイクル バイ サイクル電流制限回路を使うことで、過電流状態から保護されています。電流は、スイッチング サイクルごとに電流制限スレッショルドと比較されます。過電流状態の間、スイッチング周波数の低下に伴って出力電圧が低下します。

ハイサイド MOSFET 過電流保護機能は、代表的なピーク電流モード制御方式で実装されています。HS スイッチ電流は、短いブランキング時間の後に HS がオンになると検出されます。固定電流設定点と、内部誤差アンプ ループ出力からスロープ補償を引いた値のどちらか小さい方と HS スイッチ電流が‌スイッチング サイクルごとに比較されます。内部誤差アンプ ループ出力には最大値があり、スロープ補償はデューティ サイクルに対応して大きくなるため、デューティ サイクルが 35% より大きい場合、デューティ サイクルが大きくなると HS 電流制限値は下がります。

LS スイッチがオンになると、LS スイッチを流れる電流もセンスされ、監視されます。ハイサイド デバイスと同様にローサイド デバイスは、内部誤差アンプ ループによって制御されるターンオフ限界値を持っています。ローサイド デバイスの場合、発振器が正常に新しいスイッチング サイクルを開始したとしても、電流がこの値を超えるとターンオフは禁止されます。また、ハイサイド デバイスと同様に、ターンオフ電流に許容される高さに限界があります。これをローサイド電流制限と呼びます。LS 電流制限を超えた場合、LS MOSFET はオン状態を維持し、HS スイッチはターンオンしません。LS 電流がこの制限値を下回ると、LS スイッチはオフになり、HS 素子が最後にオンになってから 1 クロック周期以上が経過しさえすれば、HS スイッチは再度オンになります。

電流制限中に短絡が発生して FB 入力の電圧が約 0.4V (Vhiccup) を下回ると、本デバイスはヒカップ モードに入ります。このモードでは、本デバイスは tW または約 50ms の間スイッチングを停止し、その後、ソフトスタートを使って通常の再起動を行います。短絡状態が続く場合、本デバイスは電流制限内で約 5ms (標準値) 動作した後、再度シャットダウンします。短絡状態が持続する限り、このサイクルが繰り返されます。