JAJU897 june   2023 BQ24072 , LMR36520 , TLV62568 , TPS2116

 

  1.   1
  2.   概要
  3.   リソース
  4.   特長
  5.   アプリケーション
  6.   6
  7. 1システムの説明
    1. 1.1 主なシステム仕様
  8. 2システム概要
    1. 2.1 ブロック図
    2. 2.2 設計上の考慮事項
      1. 2.2.1 24VAC から DC への整流
      2. 2.2.2 eFuse 保護
      3. 2.2.3 5V レール
        1. 2.2.3.1 LMR36520 電圧レール
        2. 2.2.3.2 USB 電源入力
      4. 2.2.4 電源の OR 接続
      5. 2.2.5 バッテリ管理
      6. 2.2.6 3.3V 電源レール
      7. 2.2.7 電源レールの電流センシング
      8. 2.2.8 バックライト用 LED ドライバ
      9. 2.2.9 BoosterPack の概要
    3. 2.3 主な使用製品
      1. 2.3.1 LMR36520
      2. 2.3.2 TPS2216
      3. 2.3.3 TLV62568
      4. 2.3.4 INA2180
      5. 2.3.5 TPS92360
      6. 2.3.6 TPS2640
      7. 2.3.7 BQ24072
  9. 3ハードウェア、ソフトウェア、テスト要件、テスト結果
    1. 3.1 ハードウェア要件
    2. 3.2 テスト構成
    3. 3.3 テスト結果
      1. 3.3.1  24VAC のスタートアップとシャットダウン
      2. 3.3.2  USB のスタートアップとシャットダウン
      3. 3.3.3  OR 接続
      4. 3.3.4  LMR36520
      5. 3.3.5  TLV62568 の過渡応答
      6. 3.3.6  BM24072 の過渡応答
      7. 3.3.7  TLV62568 (3V3 電源レール)
      8. 3.3.8  LMR36520 (LMOut 電源レール)
      9. 3.3.9  BM24072 (BMOut電源レール)
      10. 3.3.10 リファレンス
        1. 3.3.10.1 TLV62568
        2. 3.3.10.2 LMR36520
  10. 4設計とドキュメントのサポート
    1. 4.1 設計ファイル
      1. 4.1.1 回路図
      2. 4.1.2 BOM
    2. 4.2 ツールとソフトウェア
    3. 4.3 ドキュメントのサポート
    4. 4.4 サポート・リソース
    5. 4.5 商標
  11. 5著者について

バックライト用 LED ドライバ

TIDA-010932 にはバックライト用 LED ドライバ (図 2-12) も搭載されており、サーモスタット用ディスプレイなどのバックライト LED の駆動用に使用できます。このデバイスが不要な場合は、R39 を削除することで無効にできます。

GUID-20230530-SS0I-XSLV-T3C0-G1NFSXHZFW8H-low.png図 2-12 TIDA-010932 ストリング LED ドライバ回路

インダクタの選択には、インダクタの値、DC 抵抗、飽和電流の 3 つの仕様が重要です。インダクタの値を考慮するだけでは不十分です。インダクタのリップル電流は、インダクタの値によって決まります。飽和せずに必要なピーク電流を処理できるインダクタを選択してください。式 23式 24 に従って、インダクタのピーク電流を計算します。ワーストケースの電流を計算するには、アプリケーションの最小入力電圧、最大出力電圧、最大負荷電流を使用します。昇圧レギュレータの入力 DC 電流は、式 22 で計算できます。

式 22. I L ( D C ) = V O U T × I O U T V I N × η

ここで

  • VOUT = 昇圧出力電圧
  • IOUT = 昇圧出力電流
  • VIN = 昇圧入力電圧
  • η = 電力変換効率

インダクタのピーク・ツー・ピークの電流リップルは、式 23 で計算 できます。

式 23. Δ I L ( P - P ) = 1 L x 1 V O U T - V I N + 1 V I N × F S

ここで

  • Δ IL(PP) = インダクタのピーク・ツー・ピークのリップル
  • L = インダクタの値
  • FS = 昇圧スイッチング周波数
  • VOUT = 昇圧出力電圧
  • VIN = 昇圧入力電圧

したがって、インダクタから見たピーク電流 IL(P)式 24 で計算されます。

式 24. I L ( P ) = I L ( D C ) + Δ I L ( P - P ) 2

出力コンデンサの選択では、電圧リップルはコンデンサの容量と等価直列抵抗 (ESR) に関連しています。ESR によって生じるリップルの追加部分は、次の式を使用して計算されます。Vripple_ESR = IOUT × RESR.ESR が小さいため、セラミック・コンデンサでは Vripple_ESR を無視できます。代表的なアプリケーションでは 1μF~4.7μF のコンデンサを推奨します。このデザインでは 1μF の出力コンデンサを選択しています。