JAJSLY6A March 2022 – July 2022 AMC23C10
PRODUCTION DATA
AMC23C10 はオープン・ドレイン出力とプッシュプル出力を備えています。オープン・ドレイン出力は、VINP が VINN を上回るとアクティブに Low になり、VINP が VINN レベルを下回るとハイ・インピーダンス (Hi-Z) に戻ります。プッシュプル出力は、VINP が VINN を上回るとアクティブに High になり、VINP が VINN を下回るとアクティブに Low になります。コンパレータには、VINN を中心とするヒステリシス (VHYS) が組み込まれています (図 7-1 を参照)。
オープン・ドレイン出力には、VDD2 電源に対してダイオードが接続されています (「Topic Link Label7.2」を参照)。これは、OUT1 ピンに大電流が流れ込み始めない限り、VDD2 電源電圧より 500mV を超えて出力されないことを意味しています。特に VDD2 が GND2 レベルである場合、オープン・ドレイン出力は、グランドより 1 ダイオード分高い電圧にクランプされます。この動作を、図 7-3 から図 7-8 までの、灰色の網掛けで示します。
システム・レベルでは、オープン・ドレイン信号ラインの CMTI 性能はプルアップ抵抗の値によって異なります。高いスルーレート (dV/dt が高い) の同相過渡イベント中、プリント基板 (PCB) のハイサイドとローサイドの間の寄生容量結合により、オープン・ドレイン信号ラインが Low にされることがあります。寄生結合が信号レベルに及ぼす影響は、プルアップ強度の関数であり、プルアップ抵抗の値が小さいほど CMTI の性能が向上します。AMC23C10 は、比較的弱いプルアップ抵抗値 10kΩ で特性付けされており、4.7kΩ 以下のプルアップ抵抗を使用する標準的なアプリケーションで、規定の CMTI 性能を確実に満たすことができます。