JAJSWI5A May 2025 – October 2025 INA745A-Q1 , INA745B-Q1
PRODUCTION DATA
図 8-3 および図 8-4に、過電流フォルトに対する ALERT ピンの応答を示します。ここでは、温度、シャント電圧、バス電圧の測定の変換時間は 50μs で、平均化を 1 に設定しています。この構成により、3 つの測定すべての合計変換時間は 150μs になります。こうしたスコープ ショットでは、ALERT チャネルでの持続性はイネーブルになっており、多数のフォルト イベントが連続した場合のさまざまなアラート応答を示しています。アラート応答時間は、フォルトが発生する前の電流の値と、フォルト条件がプログラムされたフォルトしきい値をどれだけ超えたかに応じて変化することがあります。図 8-3は、障害状態がプログラムされたしきい値を大幅に超えた場合の過電流障害の応答時間を示しています。一方、 図 8-4 は、障害がプログラムされたしきい値をわずかに超えた場合の過電流応答時間を示しています。アラート応答の変動は、外部のフォルト イベントが内部の ADC 変換開始と同期していないために起こります。また、ADC は結果を取得するために定期的にサンプリングを行っているため、0 から始まるフォルト イベントの応答時間は、設定されたフォルト スレッショルドに近い値から始まるフォルト イベントよりも遅くなります。過電流イベントに対してアラートのタイミングが重要なアプリケーションでは、ワースト ケースのアラート応答は 2 × tconv_current + tconv_temp + tconv_voltage + 25μs に等しくなります。バック グラウンドでの数学計算を可能にするため、25μs が追加されています。この式は、1% 発振器の許容誤差を考慮しておらず、過電流信号が変換スレッショルドおよびノイズよりも大きい場合にのみ有効です。測定ノイズは、変換時間の関数です。詳細については、セクション 6.3.5.2 および セクション 8.1.2 を参照してください。
図 8-4に、アラート スレッショルドがデバイス測定および信号のノイズ帯域内にあるため、ワースト ケースのアラート応答がわずかに長くなっている例を示します。