JAJSLI0 March   2022 LM5143

PRODUCTION DATA  

  1. 特長
  2. アプリケーション
  3. 概要
  4. 改訂履歴
  5. 概要 (続き)
  6. デバイス比較表
  7. ピン構成と機能
  8. 仕様
    1. 8.1 絶対最大定格
    2. 8.2 ESD 定格
    3. 8.3 推奨動作条件
    4. 8.4 熱に関する情報
    5. 8.5 電気的特性
    6. 8.6 スイッチング特性
    7. 8.7 標準的特性
  9. 詳細説明
    1. 9.1 概要
    2. 9.2 機能ブロック図
    3. 9.3 機能説明
      1. 9.3.1  入力電圧範囲 (VIN)
      2. 9.3.2  高電圧バイアス電源レギュレータ (VCC、VCCX、VDDA)
      3. 9.3.3  イネーブル (EN1、EN2)
      4. 9.3.4  パワー・グッド・モニタ (PG1、PG2)
      5. 9.3.5  スイッチング周波数 (RT)
      6. 9.3.6  クロック同期 (DEMB)
      7. 9.3.7  同期出力 (SYNCOUT)
      8. 9.3.8  スペクトラム拡散周波数変調 (DITH)
      9. 9.3.9  設定可能なソフトスタート (SS1、SS2)
      10. 9.3.10 出力電圧の設定ポイント (FB1、FB2)
      11. 9.3.11 最小制御可能オン時間
      12. 9.3.12 エラー・アンプと PWM コンパレータ (FB1、FB2、COMP1、COMP2)
      13. 9.3.13 スロープ補償
      14. 9.3.14 インダクタ電流センス (CS1、VOUT1、CS2、VOUT2)
        1. 9.3.14.1 シャント電流センシング
        2. 9.3.14.2 インダクタ DCR 電流センシング
      15. 9.3.15 ヒカップ・モード電流制限 (RES)
      16. 9.3.16 ハイサイドおよびローサイド・ゲート・ドライバ (HO1/2、LO1/2、HOL1/2、LOL1/2)
      17. 9.3.17 出力構成 (MODE、FB2)
        1. 9.3.17.1 独立したデュアル出力動作
        2. 9.3.17.2 単一出力インターリーブ動作
        3. 9.3.17.3 単一出力多相動作
    4. 9.4 デバイスの機能モード
      1. 9.4.1 スタンバイ・モード
      2. 9.4.2 ダイオード・エミュレーション・モード
      3. 9.4.3 サーマル・シャットダウン
  10. 10アプリケーションと実装
    1. 10.1 アプリケーション情報
      1. 10.1.1 パワートレイン・コンポーネント
        1. 10.1.1.1 降圧インダクタ
        2. 10.1.1.2 出力コンデンサ
        3. 10.1.1.3 入力コンデンサ
        4. 10.1.1.4 パワー MOSFET
        5. 10.1.1.5 EMI フィルタ
      2. 10.1.2 エラー・アンプと補償
    2. 10.2 代表的なアプリケーション
      1. 10.2.1 設計 1 演算アプリケーション向け 5V および 3.3V デュアル出力降圧レギュレータ
        1. 10.2.1.1 設計要件
        2. 10.2.1.2 詳細な設計手順
          1. 10.2.1.2.1 WEBENCH® ツールによるカスタム設計
          2. 10.2.1.2.2 Excel クイックスタート・ツールによるカスタム設計
          3. 10.2.1.2.3 インダクタの計算
          4. 10.2.1.2.4 電流検出抵抗
          5. 10.2.1.2.5 出力コンデンサ
          6. 10.2.1.2.6 入力コンデンサ
          7. 10.2.1.2.7 補償部品
        3. 10.2.1.3 アプリケーション曲線
      2. 10.2.2 設計 2 - サーバー・アプリケーション向け 2 相、15A、2.1MHz 単一出力降圧レギュレータ
        1. 10.2.2.1 設計要件
        2. 10.2.2.2 詳細な設計手順
        3. 10.2.2.3 アプリケーション曲線
      3. 10.2.3 設計 3 - ASIC 電力アプリケーション向けの 2 相、50A、300kHz、単一出力降圧レギュレータ
        1. 10.2.3.1 設計要件
        2. 10.2.3.2 詳細な設計手順
        3. 10.2.3.3 アプリケーション曲線
  11. 11電源に関する推奨事項
  12. 12レイアウト
    1. 12.1 レイアウトのガイドライン
      1. 12.1.1 出力段レイアウト
      2. 12.1.2 ゲート・ドライブ・レイアウト
      3. 12.1.3 PWM コントローラのレイアウト
      4. 12.1.4 熱設計およびレイアウト
      5. 12.1.5 グランド・プレーン設計
    2. 12.2 レイアウト例
  13. 13デバイスおよびドキュメントのサポート
    1. 13.1 デバイスのサポート
      1. 13.1.1 サード・パーティ製品に関する免責事項
      2. 13.1.2 開発サポート
        1. 13.1.2.1 WEBENCH® ツールによるカスタム設計
    2. 13.2 ドキュメントのサポート
      1. 13.2.1 関連資料
        1. 13.2.1.1 PCB レイアウトについてのリソース
        2. 13.2.1.2 熱設計についてのリソース
    3. 13.3 ドキュメントの更新通知を受け取る方法
    4. 13.4 サポート・リソース
    5. 13.5 商標
    6. 13.6 静電気放電に関する注意事項
    7. 13.7 用語集
  14. 14メカニカル、パッケージ、および注文情報

パッケージ・オプション

メカニカル・データ(パッケージ|ピン)
サーマルパッド・メカニカル・データ
発注情報

高電圧バイアス電源レギュレータ (VCC、VCCX、VDDA)

LM5143 には、高電圧 VCC バイアス・レギュレータが内蔵されており、PWM コントローラ向けバイアス電源と、外部 MOSFET 用ゲート・ドライバを供給します。入力電圧ピン (VIN) は、最大 65V の入力電圧ソースに直接接続することができます。ただし、入力電圧が VCC 設定ポイント・レベルに満たない場合、VCC 電圧は VIN からわずかな電圧降下を引いた値となります。

VCC レギュレータの出力電流制限は 170mA (最小値) です。電源オン時に、レギュレータは VCC ピンに接続されているコンデンサに電流を供給します。VCC 電圧が 3.3V を超えると、出力チャネルは両方ともイネーブルになり (EN1 と EN2 が 2V 以上の電圧に接続されている場合)、ソフトスタート・シーケンスが開始されます。VCC 電圧が VCC 立ち下がり UVLO スレッショルド 3.1V (標準値) を下回るか、または EN1 か EN2 が Low 状態に切り替わるまで、両方のチャネルはアクティブ状態を維持します。LM5143 には VCC ピンが 2 つあり、PCB 上で相互に接続する必要があります。テキサス・インスツルメンツは、2 つの VCC コンデンサをそれぞれ、VCC1 から PGND1 の間と VCC2 から PGND2 の間に接続することを推奨しています。各 VCC コンデンサの推奨範囲は 2.2μF~10μF です。

内蔵の 5V リニア・レギュレータにより、VDDA バイアス電源が生成されます。低ノイズの内部バイアス・レールを実現するには、VDDA を 470nF のセラミック・コンデンサでバイパスします。通常 VDDA は 5V ですが、3.3V にレギュレートされる動作条件が 2 つあります。1 つは、VOUT1 が 3.3V に、VOUT2 がディセーブルに設定されている場合のスキップ・サイクル・モード中です。2 つ目は、VIN が 3.8V に、VOUT1 が 3.3V に設定されている場合のコールド・クランク起動時です。

VCCX を VOUT1 か VOUT2 の 5V 出力、または外部 5V 電源に接続することにより、VCC レギュレータの内部消費電力を最小限に抑えることができます。VCCX 電圧が 4.3V 以上の場合、VCCX は内部で VCC に接続され、内部 VCC レギュレータはディセーブルになります。VCCX が未使用の場合は、AGND に接続してください。VCCX は 6.5V 以上、または -0.3V 未満の電圧に接続しないでください。LM5143 に電力を供給するために外部電源を VCCX に接続する場合は、コントローラへの損傷を防ぐため、すべての条件において VIN を外部バイアス電圧以上にする必要があります。