JAJSJH9E April   2023  – August 2025 TPS62874-Q1 , TPS62875-Q1 , TPS62876-Q1 , TPS62877-Q1

PRODUCTION DATA  

  1.   1
  2. 特長
  3. アプリケーション
  4. 説明
  5. デバイスのオプション
  6. ピン構成および機能
  7. 仕様
    1. 6.1 絶対最大定格
    2. 6.2 ESD 定格 - Q100
    3. 6.3 推奨動作条件
    4. 6.4 熱に関する情報
    5. 6.5 電気的特性
    6. 6.6 I2C インターフェイス タイミングの要件
    7. 6.7 代表的特性
  8. パラメータ測定情報
  9. 詳細説明
    1. 8.1 概要
    2. 8.2 機能ブロック図
    3. 8.3 機能説明
      1. 8.3.1  固定周波数の DCS-Control トポロジ
      2. 8.3.2  強制 PWM モードとパワーセーブ モード
      3. 8.3.3  非同期過渡モード (オプション)
      4. 8.3.4  高精度イネーブル
      5. 8.3.5  スタートアップ
      6. 8.3.6  スイッチング周波数の選択
      7. 8.3.7  出力電圧設定
        1. 8.3.7.1 出力電圧範囲
        2. 8.3.7.2 出力電圧の設定ポイント
        3. 8.3.7.3 デフォルト以外の出力電圧の設定ポイント
        4. 8.3.7.4 ダイナミック電圧スケーリング
        5. 8.3.7.5 ドループ補償
      8. 8.3.8  補償 (COMP)
      9. 8.3.9  モード選択 / クロック同期 (MODE/SYNC)
      10. 8.3.10 スペクトラム拡散クロック処理 (SSC)
      11. 8.3.11 出力放電
      12. 8.3.12 低電圧誤動作防止 (UVLO)
      13. 8.3.13 過電圧誤動作防止 (OVLO)
      14. 8.3.14 過電流保護
        1. 8.3.14.1 サイクル単位の電流制限
        2. 8.3.14.2 ヒカップ モード
        3. 8.3.14.3 電流制限モード
      15. 8.3.15 パワー グッド (PG)
        1. 8.3.15.1 スタンドアロン、プライマリ デバイスの動作
        2. 8.3.15.2 2 次デバイスの動作
      16. 8.3.16 リモート センス
      17. 8.3.17 熱警告およびシャットダウン
      18. 8.3.18 スタック動作
    4. 8.4 デバイスの機能モード
      1. 8.4.1 パワーオン リセット
      2. 8.4.2 低電圧誤動作防止
      3. 8.4.3 スタンバイ
      4. 8.4.4 オン
    5. 8.5 プログラミング
      1. 8.5.1 シリアル インターフェイスの説明
      2. 8.5.2 Standard-Mode、Fast-Mode、Fast-Mode Plus のプロトコル
      3. 8.5.3 HS-Mode のプロトコル
      4. 8.5.4 I2C 更新シーケンス
      5. 8.5.5 I2C レジスタ リセット
      6. 8.5.6 ダイナミック電圧スケーリング (DVS)
  10. デバイスのレジスタ
  11. 10アプリケーションと実装
    1. 10.1 アプリケーション情報
    2. 10.2 代表的なアプリケーション
      1. 10.2.1 設計要件
      2. 10.2.2 詳細な設計手順
        1. 10.2.2.1 インダクタの選択
        2. 10.2.2.2 入力コンデンサの選択
        3. 10.2.2.3 補償抵抗の選択
        4. 10.2.2.4 出力コンデンサの選択
        5. 10.2.2.5 補償コンデンサ CC の選択
        6. 10.2.2.6 補償コンデンサ CC2 の選択
      3. 10.2.3 アプリケーション曲線
    3. 10.3 2 つの TPS62876-Q1 をスタック構成で使用する代表的なアプリケーション
      1. 10.3.1 2 つのスタック デバイスの設計要件
      2. 10.3.2 詳細な設計手順
        1. 10.3.2.1 補償抵抗の選択
        2. 10.3.2.2 出力コンデンサの選択
        3. 10.3.2.3 補償コンデンサ CC の選択
      3. 10.3.3 2 つのスタック デバイスのアプリケーション曲線
    4. 10.4 3 つの TPS62876-Q1 をスタック構成で使用する代表的なアプリケーション
      1. 10.4.1 3 つのスタック デバイスの設計要件
      2. 10.4.2 詳細な設計手順
        1. 10.4.2.1 補償抵抗の選択
        2. 10.4.2.2 出力コンデンサの選択
        3. 10.4.2.3 補償コンデンサ CC の選択
      3. 10.4.3 3 つのスタック デバイスのアプリケーション曲線
    5. 10.5 設計のベスト プラクティス
    6. 10.6 電源に関する推奨事項
    7. 10.7 レイアウト
      1. 10.7.1 レイアウトのガイドライン
      2. 10.7.2 レイアウト例
  12. 11デバイスおよびドキュメントのサポート
    1. 11.1 ドキュメントのサポート
      1. 11.1.1 関連資料
    2. 11.2 ドキュメントの更新通知を受け取る方法
    3. 11.3 サポート・リソース
    4. 11.4 商標
    5. 11.5 静電気放電に関する注意事項
    6. 11.6 用語集
  13. 12改訂履歴
  14. 13メカニカル、パッケージ、および注文情報

パッケージ・オプション

メカニカル・データ(パッケージ|ピン)
サーマルパッド・メカニカル・データ
発注情報

スタートアップ

VIN ピンの電圧が正方向の UVLO スレッショルドを超えると、デバイスは次のように初期化されます。

  • デバイスは、EN ピンを Low にプルします。
  • デバイスは、内部リファレンス電圧を無効にします。
  • デバイスは VSEL、FSEL、および SYNC_OUT ピンの状態を読み取ります。
  • デバイスは、デフォルト値をデバイスのレジスタにロードします。

初期化が完了すると、デバイスは I2C 通信を有効にし、EN ピンを解放します。これで、EN ピンを制御する外部回路によってデバイスの動作が決定されます。

  • EN ピンが Low の場合、デバイスは無効化されます。この状態でもレジスタへの読み書きは可能ですが、DC/DC コンバータは動作しません。
  • EN ピンが High の場合、デバイスは有効になります。この状態ではレジスタへの読み書きが可能であり、EN ピンが High になってから短い遅延の後に、DC/DC コンバータが出力の立ち上げを開始します。

図 8-7に、EN ピンが抵抗を経由して VIN にプルアップされたときのスタートアップ シーケンスを示します。


TPS62874-Q1 TPS62875-Q1 TPS62876-Q1 TPS62877-Q1 EN が VIN にプルアップされたときのスタートアップタイミング
図 8-7 EN が VIN にプルアップされたときのスタートアップタイミング

図 8-8に、外部信号が EN ピンに接続されている場合のスタートアップ シーケンスを示します。


TPS62874-Q1 TPS62875-Q1 TPS62876-Q1 TPS62877-Q1 外部信号が EN ピンに接続されている場合のスタートアップ タイミング
図 8-8 外部信号が EN ピンに接続されている場合のスタートアップ タイミング

CONTROL2 レジスタの SSTIME[1:0] ビットを使用して、ソフトスタート ランプの持続時間を選択します。

  • td(RAMP) = 500μs
  • td(RAMP) = 770μs (TPS6287BxxLA0 のデフォルト)
  • td(RAMP) = 1ms (TPS6287BxxHA0、TPS6287BxxJE2 および TPS6287BxxVA0 のデフォルト)
  • td(RAMP) = 2ms

デバイスがすでにソフトスタート シーケンスを開始している状態で、ユーザーが新しい出力電圧設定値 (VSET[7:0])、出力電圧範囲(VRANGE[1:0])、またはソフトスタート時間 (SSTIME[1:0]) を設定しても、デバイスはソフトスタート シーケンスが完了するまでその新しい値を無視します。たとえば、ソフトスタート中にユーザーが VSET[7:0] の値を変更した場合、デバイスはまず、ソフトスタート シーケンス開始時点の VSET[7:0] の値に向かって出力を立ち上げ、その後、ソフトスタートが完了すると、新しい値に向かって電圧を上昇または下降させます。

デバイスはプリバイアス出力の起動ができます。この場合、内部電圧ランプの一部のみが外部から検出されます (図 8-9を参照)。


TPS62874-Q1 TPS62875-Q1 TPS62876-Q1 TPS62877-Q1 プリバイアス出力の起動
図 8-9 プリバイアス出力の起動

スタートアップ ランプ中は、他の構成設定や動作条件に関係なく、デバイスは常に DCM / PFM で動作することに注意してください。