設計目標
| 入力 ViDiff (Vi2 - Vi1) |
出力 |
電源 |
| ViDiff_Min |
ViDiff_Max |
VoMin |
VoMax |
Vcc |
Vee |
Vref |
| +/-1V |
+/-2V |
-10 V |
+10V |
15V |
-15V |
0V |
| Vcm |
ゲイン範囲 |
| +/-10V |
5V/V ~ 10V/V |
設計の説明
この設計は Vi1 と Vi2 の差分を増幅し、同相電圧を除去すると同時にシングルエンド信号を出力します。計測アンプの線形動作は、基本的な構成要素であるオペアンプの線形動作によって決まります。入力信号がデバイスの入力同相範囲内であり、かつ出力信号が出力スイング範囲内であるとき、オペアンプは線形動作します。オペアンプへの電力供給に使用される電源電圧によって、これらの範囲が決まります。
デザイン ノート
- Rg は、回路のゲインを設定します。
- 値の大きい抵抗を使用すると、回路の位相マージンが劣化し、回路に余計なノイズが発生することがあります。
- R4 と R3 の比により、Rg が取り除かれたときの最小ゲインが設定されます。
- 計測アンプの DC CMRR の劣化を防ぎ、Vref ゲインを確実に 1V/V にするため、比 R2/R1 と比 R4/R3 を一致させる必要があります。
- 線形動作は、使用するディスクリート オペアンプの入力同相および出力スイング範囲内であることが条件となります。線形出力スイング範囲は、オペアンプのデータシートの Aol テスト条件に規定されています。
設計手順
- この回路の伝達関数は次のとおりです。
when
伝達関数は次のように簡素化されます
ここで、G は計測アンプのゲインです
- R4 と R3 を選択し、最小ゲインを設定します。
- R1 と R2 を選択します。基準電圧のゲインを 1V/V に設定するため、比 R1/R2 と比 R3/R4 を確実に一致させます。
- 目標の最大ゲイン G = 10V/V を満たすよう、Rg を選択します。
設計シミュレーション
DC シミュレーション結果
過渡シミュレーション結果
設計に使用されているオペアンプ
| TLV171 |
| Vss |
4.5V~36V |
| VinCM |
(Vee-0.1V)~(Vcc-2V) |
| Vout |
レール ツー レール |
| Vos |
0.25 mV |
| Iq |
475µA |
| Ib |
8pA |
| UGBW |
3 MHz |
| SR |
1.5V/µs |
| チャネル数 |
1、2、4 |
| TLV171 |
設計の代替オペアンプ
| OPA172 |
| Vss |
4.5V~36V |
| VinCM |
(Vee-0.1V)~(Vcc-2V) |
| Vout |
レール ツー レール |
| Vos |
0.2 mV |
| Iq |
1.6mA |
| Ib |
8pA |
| UGBW |
10 MHz |
| SR |
10V/µs |
| チャネル数 |
1、2、4 |
| OPA172 |