JAJA721A January   2008  – November 2022 BQ27421-G1 , BQ27425-G2A , BQ27425-G2B , BQ27441-G1 , BQ27505-J2 , BQ27505-J3 , BQ27505-J4 , BQ27505-J5 , BQ27520-G4 , BQ27530-G1 , BQ27531-G1 , BQ27545-G1 , BQ27546-G1 , BQ27741-G1 , BQ40Z50 , BQ40Z50-R1 , BQ40Z50-R2

 

  1.   bq2750x ファミリにおける Impedance Track™ バッテリ残量測定アルゴリズムの理論と実装
  2.   商標
  3. 1アルゴリズムの動作の要約
  4. 2バッテリ残量計によって更新されるパラメータの詳細
    1. 2.1 アルゴリズムの動作モード
    2. 2.2 化学的放電深度 (DOD) の更新
    3. 2.3 Qmax の更新
    4. 2.4 抵抗値の更新
    5. 2.5 温度モデルの更新
    6. 2.6 DataRAM.Remaining Capacity (RM) と DataRAM.Full Charge Capacity (FCC) の更新
    7. 2.7 DataRAM.Remaining Capacity( ) と DataRAM.State Of Charge( ) の値の更新
  5. 3実際のアプリケーションの例
    1. 3.1 GSM スマートフォン・アプリケーション
  6. 4改訂履歴

DataRAM.Remaining Capacity (RM) と DataRAM.Full Charge Capacity (FCC) の更新

RM と FCC は、それぞれの抵抗グリッド・ポイントの更新後、放電の終了時、緩和モードの終了時に更新されます。

FCC は次の 3 つの要素で構成されます。

DataRAM.Full Charge Capacity( ) = Qstart+ PassedCharge + RM

FCC の要素を、図 2-4 の例に示します。

GUID-ACA5B992-CE3E-4F6B-9EC2-507FE0A969C1-low.gif図 2-4 DataRAM.Full Charge Capacity( ) の要素の値
  1. Qstart は、完全充電状態 (DODcharge) から DOD = DOD0 になるまでに放電する電荷の量です。完全充電されたバッテリの場合、Qstart = 0 です。Qstart は、緩和モードの終了時に再計算されます。定電流の場合は単純に Qstart = Qmax × (DOD0 - DODCharge) ですが、定電力の場合は電圧シミュレーションが実行されます。DODCharge は、テーパー電流による充電終了後の最初の DOD0 更新で、DOD0 と等しい値が代入されます。チャージャは通常、バッテリをフル充電しないため、DODCharge は 0 よりも多少高くなることに注意してください。
  2. PassedCharge は、現在の放電または充電中の積分クーロン数で、DOD0 の更新ごとにゼロに設定されます。
  3. 残り容量は、各抵抗グリッド・ポイントの更新後、および放電終了時に計算されます

DataRAM.Remaining Capacity( ) (RM) は、電圧シミュレーションを使用して計算されます。GG は現在の DODstart = DOD0 + PassedCharge/Qmax でシミュレーションを開始し、DOD を dDOD 増分の 4% ずつ加算して電圧 V(DODx、T) = OCV(DODx、T) + I×R(DODx、T) の計算を続行します。DOD[i]=DODstart + dDOD×I です。シミュレートされた電圧 V(DOD[i]) が DF.Terminate Voltage よりも低くなるまで、この加算は続けられます。低くなると、最終的な DOD が算出されます。DataRAM.Remaining Capacity( ) = (DODfin-DODstart)×Qmax です。

シミュレーションで使用される電流は、現在の放電中の平均電流です (DF.Load Select データ・フラッシュ定数を使用して、複数の種類の平均化を選択できます)。シミュレーションは、定電流モード (DF.Load Mode = 0) または定電力モード (DF.Load Mode = 1) で実行できます。