JAJA924A February   2025  – July 2025 TPS7A21

 

  1.   1
  2.   概要
  3.   商標
  4. 1はじめに
    1. 1.1 オシロスコープの基本
  5. 2寄生容量の影響
  6. 3オシロスコープに関する一般的な問題
    1. 3.1 オシロスコープ プローブの選択
    2. 3.2 十分なサンプリング
    3. 3.3 可視化
    4. 3.4 電流プローブを使用した電流の測定
    5. 3.5 帯域幅の制限と平均化
  7. 4一般的な測定値に対する寄生効果
    1. 4.1 負荷過渡
    2. 4.2 電源除去比
    3. 4.3 出力ノイズ電圧
  8. 5まとめ
  9. 6参考資料
  10. 7改訂履歴

十分なサンプリング

オシロスコープで測定を行うときは、ピーク過渡に対して十分なサンプリングが必要です。波形測定時にサンプリングが不十分だと、エイリアシングが発生し、測定データの一貫性が損なわれることがあります。エイリアシングはトリガに影響を及ぼし、波形の位置を水平にシフトする可能性があります。エイリアシングの詳細については、Teledyne Lecroy オシロスコープの基本:サンプリング レートを参照してください。サンプリングが不十分だと、過渡現象の測定時に偽のピークが現れることがあり、誤った測定データをもたらす可能性があります。サンプリングが不十分な場合は、図 3-7に示すように、特定の信号のピークで収集されたデータに対して情報が不足する可能性もあります。

波形に十分なサンプリングがない場合、各チャネルを視覚化するのがより困難です。次の画像を、500 個のサンプルの 図 3-8と 50,000 個のサンプルを備える図 3-7と比較すると、500 個のサンプルを備える 図 3-7 は、各チャネルを可視化するのが非常に困難です。

 500 個のサンプル図 3-7 500 個のサンプル
 50,000 個のサンプル図 3-8 50,000 個のサンプル
注: 各オシロスコープが同じというわけではありません。複数のチャネルを使用すると、実効帯域幅やサンプリングレートがチャンネル間で分割され、低下する場合があるオシロスコープもあります。