高精度バッテリ監視のイノベーション

この電気自動車用バッテリ モニタは、セル電圧の測定精度が 1mV です。このように精度と正確度が高いため、自動車の OEM メーカーは EV バッテリ パックのコストや容量を増やさずに、航続距離を延ばすことが可能です。予想されるとおり、温度や寿命によるドリフト、電源ノイズ、基板の曲げに起因するダイ ストレスなど、多くのシステム要因や環境要因が電圧測定の不正確さに寄与しています。

テキサス・インスツルメンツは、環境への影響を低減し、より高精度な電圧測定を実現するために、単一のダイにいくつかのテクノロジーを組み込んでいます。次に例を示します。

• 埋め込みツェナー ダイオードは、埋め込み接合部を表面より十分に下に保持し、ホット キャリアの影響を受けにくくしています。このダイオードは、集積回路 (IC) の温度と寿命全体にわたって非常に安定した電圧リファレンスを実現します。
• バッテリ モニタを PCB に半田付けする場合、PCB の反りによってダイがわずかに曲がるため、電圧測定の精度が低下します。内蔵のひずみゲージは、この曲げを測定し、電圧の測定値を補正します。
• 内蔵のセル バランシング電界効果トランジスタと電源により、ダイの温度が上昇し、温度偏差に起因する電圧測定誤差が生じます。

BQ79718 や BQ79731-Q1 のような特定用途向け IC は、システム レベルの問題をシングルチップで解決するのに役立ち、システム設計者は市場投入までの期間を犠牲にせずに、最高の性能を実現できます。