JAJA937 July   2025 TDA4VE-Q1

 

  1.   1
  2.   概要
  3.   商標
  4. 1はじめに
  5. 2TDA4x における PWM 動作の理解
    1. 2.1 PWM アーキテクチャの概要
    2. 2.2 カウンタコンペア レジスタとデューティ サイクルの制御
    3. 2.3 アクション クオリファイアと出力動作
    4. 2.4 同期と更新タイミング
  6. 3意図しない PWM デューティ サイクルの原因となる CMPA レジスタの即時更新
  7. 4アップダウン カウント モードにおける意図しない PWM デューティ サイクル
  8. 5LED 調光制御におけるシームレスな PWM 更新のためのベスト プラクティス
    1. 5.1 デューティ サイクルの更新にはシャドウ レジスタを使用する
    2. 5.2 適切なカウント モードの選択
    3. 5.3 シャドウ化されたアップカウント モードにおけるレジスタ設定
  9. 6まとめ
  10. 7参考資料

カウンタコンペア レジスタとデューティ サイクルの制御

CMPA レジスタは、PWM 出力のデューティ サイクルを定義するコンペア値を保持します。例えば、アップカウント モードでは、アクティブ High の PWM 波形は TBCNT がゼロのときに High になり、TBCNT が CMPA に一致したときに Low になります。同様のロジックは、2 系統目の出力を独立または相補的に制御する場合の CMPB にも適用されます。

重要なのは、CMPA は次の 2 つの方法で更新可能であるという点です:

  • 即時モード:CMPA の変更は書き込まれた直後に即座に反映されます。このため、タイミングが不適切な場合には周期の途中でグリッチが発生する可能性があります。
  • シャドウ モード:CMPA への書き込みはシャドウ レジスタに保持され、あらかじめ定義されたイベント (例えばカウンタがゼロまたは周期に一致したとき) でアクティブ レジスタに転送されることで、グリッチのない更新が保証されます。

CMPCTL レジスタを介してシャドウ ロードを有効にすることで、PWM 周期と同期した更新が可能となり、これは安定動作のために不可欠です。