1 はじめに

図 1-1 は BQ76907 の機能ブロック図を示しています。図から、BQ76907 には各バッテリセルの Δ-Σ ADC、TS ピン電圧、内部 LDO 出力電圧、VREF1 電圧などがあることが分かります。サンプリング精度は 4mV に達する場合があります。バッテリセルはマルチプレクサを使用して ADC を共有するため、電圧サンプリングの実現には特定のスケジューリングが必要です。

ただし、異なるさまざまな作業シナリオ、バッテリセル数の違い、サンプリング精度と速度の要件が異なること、およびデバイスの消費電力が異なることを考慮して、異なる実装方法を用いる場合があります。以下の章では、例として BQ76907 を使用した実装について詳細に説明します。