JAJAA02 August   2025 TDA4VL-Q1

 

  1.   1
  2.   概要
  3.   商標
  4. 1はじめに
    1. 1.1 TDA4VL SoC の概要
    2. 1.2 本書の目的
    3. 1.3 ターゲット オーディエンスとアプリケーション
    4. 1.4 問題提起
  5. 2Linux での動的周波数スケーリング (DFS)
    1. 2.1 DFS とは
    2. 2.2 Linux CPUFREQ フレームワーク
    3. 2.3 対応 CPUFREQ ガバナー
    4. 2.4 TI の SoC における DFS サポート ステータス
  6. 3Linux サーマル フレームワーク
    1. 3.1 サーマル ゾーンとトリップ ポイント
    2. 3.2 冷却メカニズム:パッシブとアクティブの比較
    3. 3.3 パッシブ冷却における DFS の役割
  7. 4TDA4VL デバイスでの熱特性のサポート
    1. 4.1 VTM およびバンドギャップ センサの初期化
    2. 4.2 k3_j7xxx_bandgap ドライバによる温度監視
  8. 5TDA4VL での CPU 冷却の有効化
    1. 5.1 CPU 冷却を有効にするパッチ
    2. 5.2 TDA4VL の冷却機能のテスト
  9. 6TDA4 と Sitara の各デバイス間でのスケーラビリティ
    1. 6.1 実装の適応
  10. 7まとめ
  11. 8参考資料

サーマル ゾーンとトリップ ポイント

サーマル ゾーンとは、CPU クラスタ、GPU、PMIC など、システム内の温度監視領域を指します。各サーマル ゾーンは、次のものに関連付けられています。

  • 1 個または複数の温度センサ
  • 一連のトリップ ポイント(スレッショルド温度)
  • トリップ ポイントの到達時にトリガされる付属の冷却装置

トリップ ポイントは、アクション スレッショルド (パッシブ冷却やアクティブ冷却など) を定義します。トリップ ポイントは次のとおりです。

  • パッシブ:ソフトウェア ベースの軽減をトリガする (CPU 周波数の低減など)
  • アクティブ:ハードウェア メカニズムをトリガする (ファン速度の起動や増加など)
  • クリティカル:システムのシャットダウンに使用され、ハードウェアの損傷を防止する

これらは通常、デバイス ツリーで定義され、カーネル内のサーマル ガバナー ロジックを通じて処理されます。