JAJT259 march   2023 ISOUSB211

 

  1.   1
  2. 概要
  3. OTG USB アプリケーションの既存の実装
  4. On-the-Go 動作
  5. 絶縁 OTG の実装
  6. ISOUSB211 EVM を使用した OTG のデモ
  7. シナリオ A:USB ドライブ (バス電源) に接続された絶縁型 OTG モジュール
  8. シナリオ B:ノート PC (ホスト) に接続された絶縁型 OTG モジュール
  9. デモ
  10. スマートフォンとノート PC の接続
  11. 10スマートフォンの USB ドライブへの接続
  12. 11まとめ

On-the-Go 動作

OTG ポートには、ID ピンとしてタグ付けされている 5 番目の追加ピンがあります。図 2 に示すように、この ID ピンのステータスにより、接続が発生したときのホストとペリフェラルの初期の役割が制御されます。ID がグランドに短絡したケーブル終端に接続されているポートは、初期のホスト (A デバイス) の役割を担い、ID がフローティングのケーブルのもう一方の端に接続されたデバイスは、初期のペリフェラルの役割 (B デバイス) を担います。OTG モジュールの ID のプルアップは、接続時の ID ピンのステータスを決定するのに役立ちます。B デバイスがホストの役割を引き継ぐ状況では、OTG は HNP を定義します。これにより、ケーブル接続の取り外しや交換を行わずに、デバイスが役割をシームレスに交換できるようになります。HNP をシームレスに動作させるには、絶縁型 USB リピータが任意の側をアップストリームまたはダウンストリーム方向に即座に切り替える機能を備えている必要があります。VBUS にパルスを印加して A デバイス上でセッションを開始できるセッション要求プロトコルについては、この記事では説明しません。

GUID-20221114-SS0I-JM4W-W2XL-274LXHGHNFB3-low.svg図 2 ID ピンによって決定される初期のホストまたはペリフェラルの役割。