JAJT468 March   2025 LMG3422R030 , LMV797 , SN74LV1T125 , TLV713P-Q1 , TMS320F280033

 

  1.   1
  2. 1はじめに
  3. 2突入電流と再突入電流の関係
  4. 3再突入電流制御方式の提案
  5. 4テスト結果
  6. 5まとめ
  7. 6参考資料

テスト結果

3.6kW トーテム ポール ブリッジレス PFC を使用して、提案する方法をテストしました[2]。図 6 は、 AC 電圧が降下すると、10 ミリ秒でピーク値まで回復することを示しています。チャネル 1(青)は PFC 入力電流の波形(IIN)、チャネル 2(青緑)はリレーのオン/オフ制御信号です。図 7 は、リレーのオン/オフ時の拡大図です。AC 電圧降下期間中は、リレー Q5 はオンのままです。CBULK は、蓄積されたエネルギーを負荷に継続的に供給し、VOUT が降下します。リレーがオンで VAC > VOUT なので、AC 電圧が再開した後で、再突入電流が急速に上昇します。再突入電流が事前定義された電流制限しきい値(この例では 40A)に達すると、リレーはオフになり、再突入電流は RT により非常に小さい値に減少します。リレーは 10µs の間のみオフとなり、その後再度オンになります。再突入電流は再度上昇します。このプロセス全体により、CBULK を高速に充電するために大きな電流を供給しながら、M-CRPS 仕様内で再突入電流を制限できます。また、この波形は、非再突入電流(VAC < VOUT)が大きな電流スパイクを発生させずに適切に制御されていることも示しています。

 ドロップアウト後に AC 電圧が再開したときの再突入電流制御。図 6 ドロップアウト後に AC 電圧が再開したときの再突入電流制御。

図 7 に、勾配が制限された状態で 2 回目の再突入電流が上昇する例を示します。これは、電磁干渉フィルタのインピーダンスやプリント基板のパターン インピーダンスを含む PFC 入力インピーダンスが電流の立ち上がり勾配を制限するために発生します。この例では、2 回目の再突入電流の大きさが 40A しきい値を超えないため、リレーは 1 回だけオフになります。2 回目の再突入電流もしきい値を超えた場合、リレーは再びオフになります。

 リレーのオン/オフの瞬間の拡大図 6。図 7 リレーのオン/オフの瞬間の拡大図 6。