JAJU590B august   2018  – april 2023

 

  1.   1
  2.   概要
  3.   リソース
  4.   特長
  5.   アプリケーション
  6.   デザイン・イメージ
  7. 1システムの説明
    1. 1.1 主なシステム仕様
  8. 2システム概要
    1. 2.1 ブロック図
    2. 2.2 設計上の考慮事項
      1. 2.2.1 ミリ波センサ
        1. 2.2.1.1 ミリ波センサの人数計測
        2. 2.2.1.2 IWR6843 UART 通信
          1. 2.2.1.2.1 IWR6843 フレーム出力
          2. 2.2.1.2.2 IWR6843 フレーム・ヘッダー
          3. 2.2.1.2.3 TLV 要素
      2. 2.2.2 電源設計
      3. 2.2.3 ワイヤレス・ネットワークのデザイン
      4. 2.2.4 CC1352 ソフトウェア・デザイン
        1. 2.2.4.1 コレクタ・ノード
        2. 2.2.4.2 センサ・ノード
        3. 2.2.4.3 ミリ波センサ構成コマンド・リストの変更
    3. 2.3 主な使用製品
      1. 2.3.1 IWR6843:シングルチップ 60~64GHz ミリ波センサ
      2. 2.3.2 CC1352R:SimpleLink 高性能デュアル・バンド・ワイヤレス・マイコン
      3. 2.3.3 IWR6843ISK と MMWAVEICBOOST:ミリ波 EVM
      4. 2.3.4 LAUNCHXL-CC1352R1:SimpleLink™ マルチバンド CC1352R ワイヤレス・マイコン LaunchPad™ 開発キット
  9. 3ハードウェア、ソフトウェア、テスト要件、テスト結果
    1. 3.1 必要なハードウェアとソフトウェア
      1. 3.1.1 ハードウェア設定
      2. 3.1.2 ソフトウェア設定
        1. 3.1.2.1 CC1352 ファームウェアのロード
        2. 3.1.2.2 IWR6843 ファームウェアのロード
        3. 3.1.2.3 ファームウェアの起動
        4. 3.1.2.4 ファームウェアのビルド
        5. 3.1.2.5 コレクタ・データ出力の表示
        6. 3.1.2.6 ミリ波構成の変更
    2. 3.2 テストと結果
      1. 3.2.1 テスト構成
        1. 3.2.1.1 人数計測のセットアップ
        2. 3.2.1.2 消費電力
        3. 3.2.1.3 ワイヤレス RF 範囲
      2. 3.2.2 テスト結果
        1. 3.2.2.1 人数計測のテスト結果
        2. 3.2.2.2 電源の特性測定
        3. 3.2.2.3 ワイヤレス RF 範囲の結果
  10. 4設計ファイル
    1. 4.1 回路図
    2. 4.2 部品表 (BOM)
    3. 4.3 PCB レイアウトに関する推奨事項
    4. 4.4 Altium プロジェクト
    5. 4.5 ガーバー・ファイル
    6. 4.6 組立図面
  11. 5ソフトウェア・ファイル
  12. 6関連資料
  13. 7商標
  14. 8著者について
  15. 9改訂履歴

ワイヤレス・ネットワークのデザイン

このデザインは、テキサス・インスツルメンツの SimpleLink TI-15.4 Stack を活用してスター・ネットワークを実装します。TI-15.4 Stack は、標準の IEEE 802.15.4e、IEEE 802.15.4g 仕様を実装しており、SimpleLink CC1352 超低消費電力マイコンで動作するように設計されています。TI 15.4 Stack は、ネットワーク・デバイスが異なる周波数をホッピングする周波数ホッピング、ネットワーク・コーディネータが存在を示すために定期的なビーコンを送信するビーコン・モード、コーディネータが定期的なビーコンを送信しない非ビーコン・モードなど、さまざまなモードをサポートしています。

このネットワークは、セントラル・デバイス (コレクタ) と 1 つ以上のセンサ・ノードで構成されています。コレクタは、ネットワーク・コーディネータの機能 (ネットワークを開始し、デバイスがネットワークに参加できるようにする) を実行し、センサ・ノードからデータを受信します。次に、コレクタは定期的なトラッキング要求メッセージ (トラッキング応答メッセージを期待する) を送信し、ネットワーク内でセンサ・ノードが動作しているかどうかを判断します。

センサ・ノードは、コレクタによって開始されたネットワークに参加します。そして、センサ・データのレポートをコレクタに送信し、コレクタから送信されたトラッキング・メッセージに応答します。また、センサ・ノードはコレクタからのメッセージをポーリングし、双方向通信を実現します。

このテキサス・インスツルメンツのデザインは、CC1352 LaunchPad と組み合わせて、センサ・ノードとコレクタ・ノードの機能を実装しています。TI-15.4 Stack は、915MHz の周波数帯域 (周波数ホッピングが無効)、非ビーコン・モードが有効、送信電力が 12dBm で動作するように構成されています。