JAJA911A June   2025  – August 2025 BQ76972

 

  1.   1
  2.   概要
  3.   商標
  4. 1はじめに
  5. 2BQ769x2 クーロン カウンタ電流誤差の算出
  6. 3センス抵抗の設計に関する考慮事項
  7. 4電流検出回路の診断
  8. 5クーロン カウンタの蓄積された電荷測定
  9. 6システム実装
  10. 7まとめ
  11. 8参考資料
  12. 9改訂履歴

はじめに

エネルギー貯蔵システム、掃除機、電動工具、電動自転車、電動キックボードなど、バッテリー駆動製品の需要はますます高まっています。重量制限や長時間駆動のニーズにより、バッテリー セルの化学構成は鉛蓄電池からリチウムイオン、リチウムポリマー、またはリン酸鉄リチウム (LiFePO4) へと移行しています。ここでは、常に良好な測定精度が求められ、特にセル電圧、パック電流、セル温度は重要です。正確な保護機能とバッテリ パックの充電状態 (SoC) 計算を実現するには、高い精度が必須です。LiFePO4 バッテリ パック アプリケーションでは電圧がフラットなため、特にこのことが当てはまります。

この記事では、リチウム系バッテリー向けの電流検出について、誤差の計算や適切なシステム構成を含めて詳しく解説します。リチウムイオン、リチウムポリマー、またはリン酸鉄リチウムセルを使用するアプリケーション向けに特化して設計された高精度バッテリー モニタおよび保護デバイスである BQ76972 を例として取り上げています。