JAJA919 June   2025 ISO1228

 

  1.   1
  2.   概要
  3.   商標
  4. 1はじめに
  5. 2双方向入力信号の検出
  6. 3まとめ
  7. 4参考資料

双方向入力信号の検出

PLC モジュールに入力される AC 信号は、電圧が正と負の間で交互に変化するため、双方向の信号になります。しかし、ISO1228 のような絶縁型デジタル入力デバイスは、通常は一方向 (DC) の信号を検出するように設計されています。このような AC 信号を正しく検出しつつ、ISO1228 を保護するためには、図 図 2-1 のような回路設計を行うことで対応できます。

この構成では、直列ダイオード(赤で強調表示)を使用して AC 信号の負の半分を遮断します。これにより、正の半周期のみが ISO1228 入力に到達でき、AC 信号を実質的にデバイスが処理可能な形に変換します。このダイオードは基本的に半波整流の役割を果たします。

だたし、ダイオードには特にスイッチング時や AC 信号に高速な過渡が発生した場合、突入電流やサージ電流が発生するため、適切な定格を持つものを選択する必要があります。以下への耐性を備えたダイオードが必要です:

  • 高いサージ電流
  • 頻繁なスイッチング
  • 使用環境にあった電圧定格および電流定格に設計されている必要があります

この設計により、DC 動作を意図したデジタル入力デバイスを使用して、デバイスの損傷や信号の読み取りミスを起こさず、AC 信号を安全かつ信頼性の高い方法で検出できるようになります。

 ISO1228 を使用した、双方向入力信号用デジタル入力モジュールのチャネル動作図 2-1 ISO1228 を使用した、双方向入力信号用デジタル入力モジュールのチャネル動作