JAJU907 October   2023

 

  1.   1
  2.   概要
  3.   リソース
  4.   特長
  5.   アプリケーション
  6.   6
  7. 1システムの説明
  8. 2システム概要
    1. 2.1 ブロック図
    2. 2.2 設計上の考慮事項
      1. 2.2.1 プライマリ・アラーム回路 - 電流センシング
      2. 2.2.2 マイクロフォンの回路 - 一致検出
      3. 2.2.3 バックアップ・アラーム回路
      4. 2.2.4 スーパーキャパシタの充電回路
      5. 2.2.5 ソフトウェアのフローチャート
    3. 2.3 主な使用製品
      1. 2.3.1 MSPM0G150x
      2. 2.3.2 TPS61094
      3. 2.3.3 TPA6211A1
  9. 3ハードウェア、ソフトウェア、テスト要件、テスト結果
    1. 3.1 ハードウェア要件
    2. 3.2 ソフトウェア要件
      1. 3.2.1 ソフトウェアの概要
        1. 3.2.1.1 MSPM0 MCU のプログラミング
        2. 3.2.1.2 外部 SPI フラッシュのプログラミング
    3. 3.3 テスト設定
    4. 3.4 テスト結果
      1. 3.4.1 プライマリ・アラーム波形
      2. 3.4.2 プライマリ・アラームの高調波テスト
      3. 3.4.3 一致検出
      4. 3.4.4 バックアップ電源の遷移
      5. 3.4.5 アラーム音圧レベルとバックアップ・アラームの実行時間
  10. 4設計とドキュメントのサポート
    1. 4.1 設計ファイル
      1. 4.1.1 回路図
      2. 4.1.2 BOM
    2. 4.2 ツールとソフトウェア
    3. 4.3 ドキュメントのサポート
    4. 4.4 サポート・リソース
    5. 4.5 商標

プライマリ・アラーム回路 - 電流センシング

図 2-2 に、TPA6211A1 クラス AB オーディオ・アンプを使用したプライマリ・アラーム回路を示します。

GUID-20230908-SS0I-7WS6-SFQT-V9BHLS6BXX43-low.svg図 2-2 プライマリ・アラームのアンプ回路

ローサイド電流センシングは、シャント抵抗 R20 を使用して実装され、MSPM0 MCU の内部オペアンプによって電圧増幅されます。内部で構成された非反転ゲインは 32 です。その後、MCU の 12 ビット ADC がこの値をデジタル化します。このデータを使用して、オーディオ・アンプでオーディオが再生されているときに、スピーカが接続されているかどうかを検出できます。テストにおいて、高優先度のアラーム状態、4Ω スピーカ、3.3V 入力電圧で、最大電流の測定結果は約 0.6A でした。アナログ電流波形については、図 3-5 を参照してください。

シャント抵抗に関しては 20mΩ でテストを行い、0.6A の電流がシャント抵抗に流れ ADC のステップ数は約 496 となりました。追加のゲインが必要な場合は、より大きなシャント抵抗を使用するか、外付け抵抗を使用することでゲインを設定可能です。

式 1 に、シャント抵抗と電流に対する最大 ADC 出力電圧スイングと ADC ステップ数を示します。

Vshunt=RshuntxIshunt
VADC=32×RshuntxIshunt
Rshunt=20 mΩ  ,   Ishunt_max0.6 A VADC max=0.384 V
Max # ADC Steps=VADC maxVREF×4095
式 1. VREF=3.3 VMax # ADC Steps=496