3 磁気ダイヤルの設計上の考慮事項

HMI アプリケーション用のダイヤルまたはロータリー・エンコーダの設計では、高いサンプル・レートは必要ありません。サンプル・レートを低めにすることで、ホール効果デバイスは、スリープ・モードやウェークアップ・モードなどの低消費電力機能を使用することや、データ平均化機能を統合して信号対雑音比を向上させることができます。ホール効果センサを使用するダイヤルを設計する場合、ハプティクス・フィードバックを使用して機械的フィードバックを実装するか、機械設計にノッチを含めることができます。

ダイヤルの機械的設計を変更して機械的フィードバックを組み込むと、機能セレクタなどを設計する際に、回転範囲の特定の領域にスナップする機能や、状態間の干渉を回避する機能を実装できます。この機械的システムは回転検出に関与しないため、ダイヤルの機械的要素の摩耗や損傷が回転検出性能に影響を与えることはありません。ダイヤルの感触に多少の劣化が生じる可能性はありますが、信頼性の高い検出機能を実装すると、製品の修理や交換を必要とせずに長時間の動作を継続できます。