このセクションでは、負荷トルク・プロファイル特性によって電力節減量が決まる仕組みについて説明します (#GUID-8E7543A2-95CF-4DFF-98DB-AA9C43051DFA を参照)。
図 2-14 電力節減量と負荷トルクとの関係
- ATQ_TRQ_MIN と ATQ_UL の値を小さくすると、軽負荷時の電力節減量は大きくなりますが、より小さい負荷トルクで省電力曲線がゼロに低下します。
- ATQ_TRQ_MIN と ATQ_UL の値を大きくすると、軽負荷時にある程度の電力が節約されるのみですが、より大きい負荷トルクで省電力曲線がゼロに低下します。
省電力プロファイルの選択は、#GUID-929FBC06-516E-41DE-8C67-741FC20BA511 の 3 つの仮想的な負荷トルク・プロファイルと 2 つの省電力プロファイルに示すように、ピーク負荷の周波数とデューティ・サイクルで決まります。
図 2-15 省電力プロファイルの選択
表 2-4 負荷プロファイル A、B、C の電力節減量
| 負荷プロファイル |
ピーク負荷のデューティ |
プロット I による電力節減量 |
プロット II による電力節減量 |
| A |
10% |
72% |
57% |
| B |
40% |
48% |
48% |
| C |
60% |
32% |
42% |
- 表 2-4 に示すように、負荷プロファイル A の場合、省電力プロット I を使う方が多くの電力が節約されます。
- 負荷プロファイル B の場合、どちらの省電力プロットでも同量の電力が節約されます。
- 負荷プロファイル C の場合、省電力プロット II を使う方が多くの電力が節約されます。
- したがって、ピーク負荷デューティが小さい負荷プロファイルの場合、小さい ATQ_TRQ_MIN および ATQ_UL 値を選択します。
- ピーク負荷デューティが大きい場合、より大きい ATQ_TRQ_MIN および ATQ_UL 値を選択します。