JAJA869 May   2025 TAC5212

 

  1.   1
  2.   概要
  3.   商標
  4. 1はじめに
  5. 2録音パス ミキサ
    1. 2.1 メイン ASI ミキサ
      1. 2.1.1 Q-31 ミキサ係数のフォーマット
      2. 2.1.2 録音パス メイン ASI ミキサ:例
    2. 2.2 補助 ASI ミキサ
      1. 2.2.1 録音パス補助 ASI ミキサ - 例
    3. 2.3 ADC ~ DAC へのループバック ミキサ
    4. 2.4 DOUT での TDM 送信
  6. 3再生パス ミキサ
    1. 3.1 メイン ASI ミキサ
      1. 3.1.1 Q-16 ミキサ係数のフォーマット
      2. 3.1.2 再生用パスのメイン ASI ミキサ - 例
    2. 3.2 補助 ASI ミキサ
      1. 3.2.1 再生用パスの補助 ASI ミキサ - 例
    3. 3.3 再生パス サイドチェーン ミキサ
      1. 3.3.1 再生パス サイドチェーン - 例
  7. 4アプリケーション:ADC チャネル加算により TAC5212 のダイナミック レンジを改善
  8. 5アプリケーション:TAC5412-Q1 のアナログ入力からアナログ出力への信号フロー
  9. 6まとめ
  10. 7参考資料

はじめに

TAC5x1x および TAC5x1x-Q1 ファミリのオーディオ コーデックは、(アナログおよびデジタル マイクからの) 録音および (DAC からの) オーディオ信号の再生のための、独立したシグナル チェーンを備えています。

録音パスの各チャネルは、図 1-1 に示すシグナル チェーンに従います。録音パス ミキサ に記載されているミキサは、6 対 4 のマルチプレクサで 2 つの ADC チャネルと 4 つの PDM マイクロフォン チャネルから選択できる、最大 4 つの信号をミキシングします。


 録音パス シグナル チェーン

図 1-1 録音パス シグナル チェーン

同様に、再生パスの各チャネルは、図 1-2 に示すシグナル チェーンに従います。再生パス ミキサ に記載されているミキサは、メイン オーディオ シリアル インターフェイス (ASI) パスからの最大 8 つのデジタル入力信号と、補助 ASI パスからの 2 つのデジタル信号をミキシングし、さらにシグナル チェーンで処理されます。

デバイスでサンプル レート コンバータ (SRC) がバイパスされると、メイン ASI はプライマリ ASI (PASI)、補助 ASI セカンダリ ASI (SASI) バスを指します。SRC がアクティブな場合、メイン ASI はより高速なサンプリング レートの ASI バスを指します。サンプリング レート コンバータの詳細については、『TAx5x1x 同期サンプル レート 変換』を参照してください。

 再生用パス シグナル チェーン図 1-2 再生用パス シグナル チェーン

このアプリケーション ノートでは、目的の信号出力を得るために各種ミキサを構成する方法と、以下の主なアプリケーションについて説明します。

  1. ADC チャネル加算は、アプリケーション:ADC チャネル加算により TAC5212 のダイナミック レンジを改善 で説明しているように、ダイナミック レンジを 3dB 改善するために使用できます。
  2. TAC5412-Q1 のアナログ入力信号をデジタル入力信号とミキシングして、その結果の信号をアナログ出力で再生します (アプリケーション:TAC5412-Q1 のアナログ入力からアナログ出力への信号フロー を参照)。