JAJSWC9 March 2025 THVD8000T
PRODUCTION DATA
選択するインダクタでは、消費電力も考慮する必要があることに注意してください。インダクタは、インダクタンス値に加えて、想定される最大電流に対応できるサイズにする必要があります。
並列集約インピーダンスは、キャリア周波数での総等価インピーダンスが Z ≥ 375Ω になるように選択する必要があります。これは、60Ω の終端の RS-485 負荷を想定しています。アプリケーションで終端を使用しない場合は、キャリア周波数での総等価インピーダンスは Z ≥ 60Ω に低減する可能性があります。次の例では、終端を使用することが想定されています式 1 に、インダクタ L1 ~ Ln の並列集約インピーダンスの式を示します。各ノードのインダクタンス値は同じであるため、ユーザーは各ノードのインピーダンスが総等価インピーダンスの n 倍であると判断できます。たとえば、バスに 4 つのノードが接続されていて、等価インピーダンスが 375Ω である場合、各ノードのインピーダンスは 1,500Ω となります。

推奨インダクタンス値を決定するには、式 2 に示すように、式 3 を並べ替えて Ln を決定できます。


ƒ0 は、使用されるキャリア周波数 (OOK 周波数) です。前述のノードあたり 1.5kΩ インピーダンスで、キャリア周波数を 1MHz と仮定すると、結果として得られるインダクタンス制限はノードあたり約 240µH になります。これは、ノードごとの推奨最小値です。375Ω の総集約インピーダンスを実現するための最小インダクタンス値のクイック リファレンスとして、図 8-2 を参照してください。この値にバス上のノード数を掛けると、ノードあたりの最小インダクタンスが得られます。先ほどの 4 つのノード、キャリア周波数 1MHz の例で考えると、集約インダクタンスの最小値は約 60µH であり、この値に 4 を掛けると 24µH になります。