JAJU870C November   2020  – June 2025 BQ25798

 

  1.   1
  2.   説明
  3.   リソース
  4.   特長
  5.   アプリケーション
  6.   6
  7. 1システムの説明
    1. 1.1 主なシステム仕様
  8. 2システム概要
    1. 2.1 ブロック図
    2. 2.2 設計上の考慮事項
    3. 2.3 主な使用製品
      1. 2.3.1 TPS25751D
      2. 2.3.2 BQ25798
    4. 2.4 システム設計理論
      1. 2.4.1 TPS25751D PD コントローラ
      2. 2.4.2 BQ25798 バッテリ充電器
      3. 2.4.3 TPS54531 降圧コンバータ
      4. 2.4.4 TLV75533 LDO
      5. 2.4.5 USB Type-C® コンセント
      6. 2.4.6 プログラミングの対応部品
  9. 3ハードウェア、ソフトウェア、テスト要件、テスト結果
    1. 3.1 ハードウェアとソフトウェアの要件
    2. 3.2 アプリケーション カスタマイズ ツール
    3. 3.3 テスト設定
    4. 3.4 テスト結果
  10. 4設計とドキュメントのサポート
    1. 4.1 設計ファイル
      1. 4.1.1 回路図
      2. 4.1.2 BOM
      3. 4.1.3 Altium プロジェクト
    2. 4.2 ソフトウェア
    3. 4.3 ドキュメントのサポート
    4. 4.4 サポート・リソース
    5. 4.5 商標
  11. 5著者について
  12. 6改訂履歴

テスト結果

電源投入時、TPS25751D は I2C 経由で BQ25798 を設定し、充電電流、プリチャージ電流、終止電流、充電電圧、および制御設定を構成します。これらの初期書き込みは、Web ベースのアプリケーション カスタマイズ ツールで提供された回答に基づいて行われます。5V シンク PDO 契約がネゴシエーションされると、PD コントローラは昇降圧バッテリ充電器である BQ25798 を VIN を 5V に設定し、この特定の構成に基づいてバッテリを 1A で充電するように設定します。

TIDA-050047 パワー オン リセット (POR) コマンド図 3-8 パワー オン リセット (POR) コマンド
TIDA-050047 バッテリ充電 5V シンク契約の例図 3-9 バッテリ充電 5V シンク契約の例
TIDA-050047 1A で 20V シンク充電図 3-10 1A で 20V シンク充電

同様に、20V シンクの PDO 契約がネゴシエーションされると、同じ動作が見られ、PD コントローラが今回は VIN を 20V に設定しながら、充電電流は 1A を維持しています。

TIDA-050047 OTG モードで BQ25798 を使用して 5V のソーシング図 3-11 OTG モードで BQ25798 を使用して 5V のソーシング

TPS25751D がソース PDO 契約をネゴシエートするとき、デバイスは BQ25798 を OTG モードで動作するよう構成し、バッテリからポート パートナーが必要とする電力を供給できるようにします。この場合、BQ25798 はバッテリ電圧を 5V まで昇圧して、他のデバイスに電力を供給する必要があります。

TIDA-050047 OTG モードで BQ25798 を使用して 20V のソーシング図 3-12 OTG モードで BQ25798 を使用して 20V のソーシング

ポート パートナーと TPS25751D が TPS25751D をソースとして使用して 20V 契約をネゴシエートするときも、同じ動作が見られます。

USB Type-C PD の特長の 1 つに、電力ロールの入れ替えを実行できることがあります。図 3-13 は、電源ロールのスワップ (ソースからシンクへの切り替え) を示しています。

TIDA-050047 20V ソースから 20V シンクへのパワー ロール スワップ図 3-13 20V ソースから 20V シンクへのパワー ロール スワップ

TIDA-050047は最初は VBUS 上に 20V を供給します。電源ロールのスワップが開始され、ポートが電力供給を停止すると VBUS は 0V に遷移します。遠端 USB-C ポートが新しい電源になり、20V の PD 契約がネゴシエーションされ、TIDA-050047が電源シンクとして機能します。電源ロールのスワップが正常に完了すると、TPS25751D は BQ25798 を充電モードに構成します。

同様にシンクからソースへの電力の役割の入れ替えが発生する可能性がある例を図 3-14に示します。

TIDA-050047 20V シンクから 20V ソースへのパワー ロール スワップ図 3-14 20V シンクから 20V ソースへのパワー ロール スワップ