JAJSLY6A March   2022  – July 2022 AMC23C10

PRODUCTION DATA  

  1. 特長
  2. アプリケーション
  3. 概要
  4. 改訂履歴
  5. ピン構成および機能
  6. 仕様
    1. 6.1  絶対最大定格
    2. 6.2  ESD 定格
    3. 6.3  推奨動作条件
    4. 6.4  熱に関する情報
    5. 6.5  電力定格
    6. 6.6  絶縁仕様
    7. 6.7  安全関連認証
    8. 6.8  安全限界値
    9. 6.9  電気的特性
    10. 6.10 スイッチング特性
    11. 6.11 タイミング図
    12. 6.12 絶縁特性曲線
    13. 6.13 代表的特性
  7. 詳細説明
    1. 7.1 概要
    2. 7.2 機能ブロック図
    3. 7.3 機能説明
      1. 7.3.1 アナログ入力
      2. 7.3.2 絶縁チャネルの信号伝送
      3. 7.3.3 デジタル出力
      4. 7.3.4 パワーアップ動作とパワーダウン動作
      5. 7.3.5 VDD1 のブラウンアウトおよび電源喪失時の動作
    4. 7.4 デバイスの機能モード
  8. アプリケーションと実装
    1. 8.1 アプリケーション情報
    2. 8.2 代表的なアプリケーション
      1. 8.2.1 電圧のゼロクロス検出
      2. 8.2.2 設計要件
      3. 8.2.3 詳細な設計手順
      4. 8.2.4 アプリケーション曲線
    3. 8.3 設計のベスト・プラクティス
    4. 8.4 電源に関する推奨事項
    5. 8.5 レイアウト
      1. 8.5.1 レイアウトのガイドライン
      2. 8.5.2 レイアウト例
  9. デバイスおよびドキュメントのサポート
    1. 9.1 ドキュメントのサポート
      1. 9.1.1 関連資料
    2. 9.2 ドキュメントの更新通知を受け取る方法
    3. 9.3 サポート・リソース
    4. 9.4 商標
    5. 9.5 静電気放電に関する注意事項
    6. 9.6 用語集
  10. 10メカニカル、パッケージ、および注文情報

パッケージ・オプション

メカニカル・データ(パッケージ|ピン)
サーマルパッド・メカニカル・データ
発注情報

電圧のゼロクロス検出

AC 電源スイッチング・アプリケーションでは、AC ライン電圧のゼロクロス時にロード・スイッチを閉じることで、ターンオン時の突入電流を最小限に抑えます。TPSI3050-Q1 デバイスをベースとするソリッド・ステート・リレーの実装を、図 8-1 に示します。TPSI3050-Q1 は、10V のゲート電源を内蔵した絶縁スイッチ・ドライバです。TPSI3050-Q1 の EN ピンが High に駆動されると、2 つの外部、BTB、N タイプのフィールド・エフェクト・トランジスタ (NMOS) パワー・スイッチがオンになり、EN ピンが Low のときはオフになります。このアプリケーションでは、AMC23C10 を使用して AC ライン電圧のゼロクロスを検出し、EN 信号を TPSI3050-Q1 にゲートします。AMC23C10 のハイサイドは、TPSI3050-Q1 の内蔵 10V ゲート・ドライブ電源から電力を供給されるため、ハイサイド用に個別の電源は必要ありません。

図 8-1 AMC23C10 によるソリッド・ステート・リレー (SSR) での AC 電圧のゼロクロス検出

AC ライン電圧は R5 および 2 つの小信号のアンチ・パラレル・ダイオードによってクランプされ、AMC23C10 の入力電圧を制限します。AC ライン電圧のゼロクロス付近では、いずれのダイオードも導通せず、INP ピンの電圧は AC ライン電圧と等しくなります。図 8-2 に示すように、OUT1 (オープン・ドレイン出力) は、立ち上がりのゼロクロス・イベント時は High から Low、立ち下がりのゼロクロス・イベント時は Low から High に切り替わります。OUT2 (プッシュプル出力) は逆極性でトグルし、ディスクリート・ロジック・ブロックまたはマイクロコントローラで使用し、TPSI3050-Q1 の EN 信号をゲートできます。

図 8-2 電圧ゼロクロスの検出回路で使用される AMC23C10 の出力