JAJU704B March 2019 – February 2021
per_sample_dsp() 関数のフローチャートを、図 2-14 に示します。per_sample_dsp() 関数は、中間ドット積結果の計算に使用され、その結果をフォアグラウンド プロセスに送り、計測読み取り値が計算されます。電圧と電流の両方のサンプルが処理され、専用の 64 ビット レジスタに累算されます。位相ごとの有効電力と無効電力も、64 ビット レジスタに累算されます。
図 2-14 per_sample_dsp 関数十分なサンプル (約 1 秒分) が累算された後で、フォアグラウンド機能がトリガされ、VRMS、IRMS、有効電力、無効電力、皮相電力、有効エネルギー、無効エネルギー、皮相エネルギー、周波数、力率の最終値が計算されます。テスト ソフトウェアには、位相に対応する 2 つのドット積のセットがあります。どの時点でも、片方がフォアグラウンドで計算に使用され、もう片方はバックグラウンドでワーキング セットとして使用されます。バックグラウンド プロセスが十分なサンプルを取得した後、2 つのドット積を交換します。これにより、フォアグラウンドはバックグラウンド プロセスが計算したばかりの新しく取得したドット積を使用し、バックグラウンド プロセスは次のドット積を計算するために新しい空のセットを使用します。電圧チャネルにリーディング エッジのゼロクロス (- から + への電圧遷移) が存在する場合、per_sample_dsp() 関数も位相の対応する周波数 (サイクルあたりのサンプル数) を更新します。
以降のセクションでは、per_sample_dsp() 関数での電気測定のさまざまな要素について説明します。