バルク弾性波 (BAW) は、圧電 (ピエゾ) 変換を使用してギガヘルツ GHz の周波数と高品質の (Q 値が大きい) 共振を生成する共振器テクノロジーです。他の IC を搭載した標準的なプラスチック パッケージに直接統合できます。従来の水晶共振器や MEM 共振器に比べると、効率向上につながる製造しやすさ、フレキシビリティの向上、周波数安定性の向上、超低ジッタ、振動や衝撃などが発生する過酷な環境条件下での信頼性の向上など、BAW には多くの利点があります。
TI の BAW (バルク弾性波) テクノロジーの特長
業界をリードするジッタ特性を実現
TI のネットワーク シンクロナイザ製品に TI の BAW テクノロジーを統合すると、42fs (フェムト秒) という超低ジッタ特性が実現。
信頼性を重視して製作済み
BAW 技術は、機械的衝撃や振動などの過酷な環境条件に対する高い復元力を実現し、水晶振動子ベースのソリューションに比べて 100 倍の MTBF (平均故障間隔) を達成します。
製造しやすさ
製造、組み立て、パッケージングを含め、この製品を社内製造プロセスで生産しているため、迅速なサンプル出荷とリード タイムの短縮を実現しています。その結果、統合型ソリューションの供給に関するお客様の懸念を軽減できます。
設計をシンプルに
BAW を低消費電力ワイヤレスマイコンやクロック ジェネレータへの統合を活用し、外部の水晶振動子や発振器が不要になり、お客様は BOM、コスト、スペースの節減が可能。
BAW テクノロジー採用で設計が向上
BAW テクノロジーの超低ジッタ特性による利点をご確認ください
- BAW (バルク弾性波) テクノロジーの超低ジッタ特性は、800Gbps と 1.6Tbps の各イーサネットをベースとするネットワークや、5G/6G ワイヤレス インフラ アプリケーションの厳格な要件を満たすのに役立ちます。
- 電圧制御発振器として BAW テクノロジーをネットワーク シンクロナイザに組み込むと、従来の D34 に比べて 20dB を超える特性改善や、50fs (フェムト秒) 未満のジッタ特性を実現できます。
- 低ノイズでばらつきの小さいクロック供給源は、EtherCAT、SerDes、PCIe (Peripheral Component Interconnect Express)、ASIC (特定用途向け IC)、および FPGA クロッキングにおけるビットエラーレート要件を満たします。
アプリケーション・ノート
112G and 224G PAM-4 SerDes Clocking for Rapid Data Center Switches (Rev. A)
この資料では、112G と 224G の PAM4 SerDes 要件を満たす超低ジッタ クロックを供給する BAW テクノロジーを活用する方法を要約します。
アプリケーション・ノート
LMK5XXXXXS1 Network Synchronizer Compliance Test Report for PTP Profiles G.8275.1 and G.8275.2
この資料では、BAW を採用した TI のネットワーク シンクロナイザが PTP に準拠する方法を説明します
LMK5B33216アクティブ
2.5GHz のバルク弾性波発振器 (BAW VCO) を内蔵し 16 出力、3 個の DPLL と APLL (デジタルとアナログの PLL) を採用したネットワーク シンクロナイザ
LMK5C33216Aアクティブ
JESD204B/C 対応、BAW VCO (バルク弾性波電圧制御発振器) 搭載、3 個の DPLL (デジタル PLL)、3 個の APLL (アナログ PLL)、2 個の入力と 16 個の出力、ネ
デバイスの寿命全体にわたって周波数精度を維持
- バルク弾性波 (BAW) テクノロジーを採用すると、安定性が向上します。
- AEC-Q100グレードのパッケージング オプションにおいて、40℃ ~ 125℃ の動作温度範囲にわたって ±10ppm の温度安定性。総合的な周波数安定性は ±25ppm です。これは、半田シフト (半田による物理的接触の強化に伴う熱抵抗の変化や微小な温度変化)、初期公差、–40℃ ~ 125℃ の範囲内での変動、1.8V ~ 3.3V の範囲内での変動、10 年にわたる経年劣化を含めた数値です。
アプリケーション・ノート
How to use the LMK05318 as a jitter cleaner
このアプリケーション レポートでは、テキサス・インスツルメンツの BAW テクノロジー、BAW 共振器と発振器回路の統合によるスタンドアロン発振器の作成、BAW 発振器を使うことの利点 (水晶発振器との比較) について詳しく説明します。
技術記事
Top 5 things to know about TI BAW resonator technology
このブログでは、概要、動作方法、利点などを含め、TI の BAW 共振器テクノロジーに関する 5 つの重要事項について説明しています。
BAW テクノロジーは、クロック処理とタイミングに関する多様なニーズに対応
- 競合他社の共振器の周波数範囲は、数 kHz から数 MHz です。TI のバルク弾性波 (BAW) テクノロジーは、ギガヘルツ (GHz) 単位の周波数で共振し、さまざまなタイミング アプリケーションに適した、PLL を使用せずにより広い範囲の出力周波数を生成します。
- ギガヘルツ単位の共振器周波数を出力デバイダ (分周器) に統合すると、TI の各種発振器とクロック ジェネレータは、250kHz ~ 400MHz の範囲で周波数を生成できます
アプリケーション・ノート
単一の LVCMOS 発振器で複数の負荷を駆動する方法 (Rev. B 翻訳版)
このアプリケーション ノートでは、PCB 面積と全体の BOM (部品表) コストを低減するために、BAW LVCMOS 発振器を使用して複数の負荷を駆動する方法について解説します。
アプリケーション・ノート
水晶発振器に対するスタンドアロン BAW 発振器の利点
このアプリケーション レポートでは、テキサス・インスツルメンツの BAW テクノロジー、BAW 共振器と発振器回路の統合によるスタンドアロン発振器の作成、BAW 発振器を使うことの利点 (水晶発振器との比較) について詳しく説明します。
BAW に付加的な IC 回路を統合すると、PCB 面積を節減可能
- TI の各種発振器、クロック ジェネレータ、ワイヤレス マイコンに BAW テクノロジーを統合すると、追加部品が不要になり、プリント基板 (PCB) の面積を節減できます。
- TI の BAW 発振器は、3.2mm x 2.5mm、2.5mm x 2.0mm、2.0mm x 1.6mm、1.6mm x 1.2mm の各パッケージに封止済みであり、直接差し替えが容易です。
- クロック ジェネレータに BAW 共振器を統合すると、3.0mm x 3.0mm のパッケージ サイズが最小であるため、外部クロックまたは水晶振動子が不要になります。その結果、部品表と PCB 面積を低減し、スペースに制約のあるアプリケーションの実装をシンプルにすることができます。
- ワイヤレス マイコンに BAW 共振器を統合すると、外部の水晶振動子または発振器のリファレンス クロックが不要になります。
アプリケーション概要
ビルディング・オートメーション向け BAW 発振器ソリューション (Rev. A 翻訳版)
このアプリケーション概要では、高精度かつ超低ジッタのクロックを他の回路と共にパッケージ内に直接統合できる微小共振器テクノロジーである BAW について説明します。
アプリケーション・ノート
単一の LVCMOS 発振器で複数の負荷を駆動する方法 (Rev. B 翻訳版)
このアプリケーション ノートでは、PCB 面積と全体の BOM (部品表) コストを低減するために、BAW LVCMOS 発振器を使用して複数の負荷を駆動する方法について解説します。
技術記事
Going crystal-less is easy with the world's first crystal-less, wireless SimpleLin
スペースに制約のあるビル セキュリティ システムを設計する場合や、過酷な物理環境で使用する電動工具を設計する場合も、BAW 共振器テクノロジーを使用できます。
BAW テクノロジーの採用で、より信頼性の高いシステムを製作可能
- バルク弾性波 (BAW) 共振器は、既存の水晶振動子や MEMS (微小電子機械システム) 共振器テクノロジーに比べて多くの改良を実施しました。主な改良点は、耐振動性、耐衝撃性、MTBF (平均故障間隔)、FIT (故障率:時間あたりの故障回数) に関する BAW 共振器の信頼性です。
- BAW 共振器は 2ppb/G (重力加速度が 1 のときに、10 億分の 2 の変動) より良好な安定性を維持でき、振動発生前、振動発生中、振動発生後にジッタや周波数の著しい劣化はありません。
- 1,500g の機械的衝撃が加わった場合でも、BAW 共振器は周波数偏差を 0.5ppm 未満に維持でき、ジッタの劣化はありません。
- 35℃ 時の BAW 共振器の FIT レートは 0.3、MTBF は 33 億時間であり、10 億時間の動作で 0.3 個の故障に相当します。
アプリケーション・ノート
High Reliable BAW Oscillator MTBF and FIT Rate Calculations
お客様が開発する必要があるのは、BAW 発振器の優れた MTBF を活用し、製品寿命全体にわたって信頼性の高い方法で動作する製品です。このホワイト ペーパーでは、MTBF と FIT の値に関する計算と結果、およびこれらの計算手順について説明します。
アプリケーション・ノート
Vibration and Mechanical Shock Performance of TI BAW Oscillators
このホワイト ペーパーでは、厳格な正弦波、ランダムな (不規則) 振動、機械的衝撃を加える条件の下で BAW 発振器の性能を詳細に提示し、MIL-STD-883 の各種試験方法、テスト構成、性能結果について説明します。
技術記事
水晶を超えて:BAW クロックによる ADAS と IVI の再定義方法
ADAS や IVI などの安全性依存型車載アプリケーションで BAW を採用して信頼性の高いクロークシングを実現する方法。
BAW 共振器を社内製造する方法で、供給の安定性に関するお客様の懸念を軽減
- TI は、製造、組み立て、テストを含め、バルク弾性波 (BAW) テクノロジーをベースとする製品を社内で製造しています。
- 全面的に社内製造しているため、外部ベンダへの依存性が低下しています。
- 他の IC を搭載した標準的なプラスチック パッケージに、TI の BAW 共振器を直接統合した結果、複数の周波数、複数の出力タイプ、電圧バリエーションに対応できるように作り分けた (複数バージョン) 単一の ICを製造し、サンプル デバイスと量産デバイスを出荷することができます。