JAJSIH1A May   2020  – April 2021 DRV8705-Q1

PRODUCTION DATA  

  1. 特長
  2. アプリケーション
  3. 説明
  4. 改訂履歴
    1.     デバイス比較表
  5. ピン構成
    1.     DRV8705-Q1 RHB パッケージ (VQFN) ピン機能
  6. 仕様
    1. 6.1 絶対最大定格
    2. 6.2 ESD 定格
    3. 6.3 推奨動作条件
    4. 6.4 熱に関する情報
    5. 6.5 電気的特性
    6. 6.6 タイミング要件
    7. 6.7 タイミング図
    8. 6.8 代表的特性
  7. 詳細説明
    1. 7.1 概要
    2. 7.2 機能ブロック図
    3. 7.3 機能説明
      1. 7.3.1 外付け部品
      2. 7.3.2 デバイス・インターフェイス・バリアント
        1. 7.3.2.1 シリアル・ペリフェラル・インターフェイス (SPI)
        2. 7.3.2.2 ハードウェア (H/W)
      3. 7.3.3 入力 PWM モード
        1. 7.3.3.1 ハーフブリッジ制御
        2. 7.3.3.2 H ブリッジ制御
        3. 7.3.3.3 分割 HS/LS ソレノイド制御
      4. 7.3.4 スマート・ゲート・ドライバ
        1. 7.3.4.1 機能ブロック図
        2. 7.3.4.2 スルーレート制御 (IDRIVE)
        3. 7.3.4.3 ゲート・ドライブ・ステート・マシン (TDRIVE)
      5. 7.3.5 電圧増倍 (単段) チャージ・ポンプ
      6. 7.3.6 ローサイド差動電流シャント・アンプ
      7. 7.3.7 ピン配置
        1. 7.3.7.1 ロジック・レベル入力ピン (DRVOFF、IN1/EN、IN2/PH、nHIZx、nSLEEP、nSCS、SCLK、SDI)
        2. 7.3.7.2 ロジック・レベル・プッシュプル出力 (SDO)
        3. 7.3.7.3 ロジック・レベル・オープン・ドレイン出力 (nFAULT)
        4. 7.3.7.4 クワッドレベル入力 (GAIN)
        5. 7.3.7.5 6 レベル入力 (IDRIVE、VDS)
      8. 7.3.8 保護および診断機能
        1. 7.3.8.1  ゲート・ドライバのディセーブルとイネーブル (DRVOFF と EN_DRV)
        2. 7.3.8.2  フォルト・リセット (CLR_FLT)
        3. 7.3.8.3  DVDD ロジック電源パワーオン・リセット (DVDD_POR)
        4. 7.3.8.4  PVDD 電源低電圧監視 (PVDD_UV)
        5. 7.3.8.5  PVDD 電源過電圧監視 (PVDD_OV)
        6. 7.3.8.6  VCP チャージ・ポンプ低電圧誤動作防止 (VCP_UV)
        7. 7.3.8.7  MOSFET VDS 過電流保護 (VDS_OCP)
        8. 7.3.8.8  ゲート・ドライバ・フォルト (VGS_GDF)
        9. 7.3.8.9  過熱警告 (OTW)
        10. 7.3.8.10 サーマル・シャットダウン (OTSD)
        11. 7.3.8.11 オフライン短絡とオープン負荷検出 (OOL / OSC)
        12. 7.3.8.12 障害検出と応答の概略表
    4. 7.4 デバイスの機能モード
      1. 7.4.1 非アクティブまたはスリープ状態
      2. 7.4.2 スタンバイ状態
      3. 7.4.3 動作状態
    5. 7.5 プログラミング
      1. 7.5.1 SPI インターフェイス
      2. 7.5.2 SPI フォーマット
      3. 7.5.3 複数スレーブに対する SPI インターフェイス
        1. 7.5.3.1 デイジー・チェーン内の複数のスレーブ用 SPI インターフェイス
    6. 7.6 レジスタ・マップ
      1. 7.6.1 ステータス・レジスタ
      2. 7.6.2 制御レジスタ
  8. アプリケーションと実装
    1. 8.1 アプリケーション情報
    2. 8.2 代表的なアプリケーション
      1. 8.2.1 設計要件
      2. 8.2.2 詳細な設計手順
        1. 8.2.2.1 ゲート・ドライバ構成
          1. 8.2.2.1.1 VCP 負荷計算の例
          2. 8.2.2.1.2 IDRIVE 計算例
        2. 8.2.2.2 電流シャント・アンプの構成
        3. 8.2.2.3 消費電力
  9. 電源に関する推奨事項
    1. 9.1 バルク容量
  10. 10レイアウト
    1. 10.1 レイアウトのガイドライン
    2. 10.2 レイアウト例
  11. 11デバイスおよびドキュメントのサポート
    1. 11.1 ドキュメントのサポート
      1. 11.1.1 関連資料
      2. 11.1.2 Receiving Notification of Documentation Updates
    2. 11.2 サポート・リソース
    3. 11.3 商標
    4. 11.4 Electrostatic Discharge Caution
    5. 11.5 Glossary
  12. 12メカニカル、パッケージ、および注文情報

パッケージ・オプション

デバイスごとのパッケージ図は、PDF版データシートをご参照ください。

メカニカル・データ(パッケージ|ピン)
  • RHB|32
サーマルパッド・メカニカル・データ
発注情報

消費電力

周囲温度が高い動作環境の場合、ドライバの内部自己発熱を推定することが重要になる場合があります。デバイスの温度を判定するには、まず内部消費電力を計算する必要があります。その後、デバイス・パッケージの温度特性についての推定値を求められます。

内部消費電力には 4 つの主要な要素があります。

  • ハイサイド・ドライバ消費電力 (PHS)
  • ローサイド・ドライバ消費電力 (PLS)
  • PVDD バッテリ消費電力 (PPVDD)
  • DVDD/AREF ロジック / 基準電源消費電力 (PVCC)

PHS と PLS の値は、以下に示すように、チャージ・ポンプの負荷電流に関する前述の式を参照することで、概算できます。標準的なスイッチの場合、1 つのハイサイド MOSFET と 1 つのローサイド MOSFET がスイッチします。

Equation17. IHS/LS (A) = QG (C) x fPWM (Hz) x スイッチングする FET の数

入力設計パラメータを例に使用すると、ハイサイド・ドライバとローサイド・ドライバからの電流負荷を計算できます。

Equation18. IHS = 30nC x 20kHz x 1 = 0.6mA
Equation19. ILS = 30nC x 20kHz x 1 = 0.6mA

ここから、以下のドライバ消費電力の式により、消費電力を計算できます。ハイサイドには、チャージ・ポンプ内の損失を考慮した 2 倍の係数が含まれています。

Equation20. PHS (W) = IHS (A) x VPVDD x 2
Equation21. PLS (W) = ILS (A) x VPVDD

入力設計パラメータを例に使用すると、ハイサイド・ドライバとローサイド・ドライバからの消費電力を計算できます。

Equation22. PHS (W) = 0.0144W = 0.6mA x 12V x 2
Equation23. PLS (W) = 0.0072W = 0.6mA x 12V

PPVDD と PVCC の値は、以下の式を参照して概算できます。

Equation24. PPVDD (W) = IPVDD (A) x VPVDD
Equation25. PVCC (W) = (IDVDD (A) x VDVDD) + (IAREF (A) x VAREF)

入力設計パラメータを例として使用し、電源の消費電力を計算できます。

Equation26. PPVDD (W) = 0.0024W = 2mA x 12V
Equation27. PVCC (W) = 0.0015W = (3.5mA x 3.3V) + (1mA x 3.3V)

最後に、デバイス・ジャンクション温度を推定するために、次の式を参照できます。

Equation28. TJUNCTION (℃) = TAMBIENT (℃) + (RθJA (℃/W) x PTOT(W))

前述の計算で求めた消費電力値と「熱に関する情報」の表にあるデバイス温度パラメータを使用して、デバイスの内部温度を推定できます。

Equation29. TJUNCTION (℃) = 105.9℃ = 105℃ + (34.9℃/W x 0.0255W)