JAJSO89B February   2023  – September 2023 LM2005

PRODUCTION DATA  

  1.   1
  2. 特長
  3. アプリケーション
  4. 概要
  5. 改訂履歴
  6. ピン構成と機能
  7. 仕様
    1. 6.1 絶対最大定格
    2. 6.2 ESD 定格
    3. 6.3 推奨動作条件
    4. 6.4 熱に関する情報
    5. 6.5 電気的特性
    6. 6.6 スイッチング特性
    7. 6.7 タイミング図
    8. 6.8 代表的特性
  8. 詳細説明
    1. 7.1 概要
    2. 7.2 機能ブロック図
    3. 7.3 機能説明
      1. 7.3.1 起動と UVLO
      2. 7.3.2 入力段
      3. 7.3.3 レベル・シフト
      4. 7.3.4 出力段
      5. 7.3.5 グランドより低い SH 過渡電圧
    4. 7.4 デバイスの機能モード
  9. アプリケーションと実装
    1. 8.1 アプリケーション情報
    2. 8.2 代表的なアプリケーション
      1. 8.2.1 設計要件
      2. 8.2.2 詳細な設計手順
        1. 8.2.2.1 ブートストラップおよび GVDD コンデンサの選択
        2. 8.2.2.2 外部ゲート・ドライバ抵抗の選択
        3. 8.2.2.3 ドライバの電力損失の推定
      3. 8.2.3 アプリケーション曲線
  10. 電源に関する推奨事項
  11. 10レイアウト
    1. 10.1 レイアウトのガイドライン
    2. 10.2 レイアウト例
  12. 11デバイスおよびドキュメントのサポート
    1. 11.1 デバイスのサポート
      1. 11.1.1 サード・パーティ製品に関する免責事項
    2. 11.2 ドキュメントのサポート
      1. 11.2.1 関連資料
    3. 11.3 ドキュメントの更新通知を受け取る方法
    4. 11.4 サポート・リソース
    5. 11.5 商標
    6. 11.6 静電気放電に関する注意事項
    7. 11.7 用語集
  13. 12メカニカル、パッケージ、および注文情報

デバイスごとのパッケージ図は、PDF版データシートをご参照ください。

メカニカル・データ(パッケージ|ピン)
  • D|8
  • DSG|8
サーマルパッド・メカニカル・データ

ドライバの電力損失の推定

ドライバ IC の総消費電力は、以下の構成要素から推定できます。

  1. 静止電流 IGVDD と IBST による静的な電力損失 PQC式 11 に示します。
    式 11. PQC = VGVDD × IGVDD + (VGVDD – VF) × IBST = 12V × 0.43mA + (12V – 0.6V) × 0.15mA = 6.87mW
  2. ハイサイド・リーク電流 IBSTS によるレベル・シフタ損失 PIBSTS式 12 に示します。
    式 12. PIBSTS = VBST × IBSTS × D = 72V × 0.033mA × 0.95 = 2.26mW

    ここで、

    • D はハイサイド・スイッチのデューティ・サイクルです。
  3. FET ゲート電荷量 QG による動的損失 PQG1&2式 13 に示します。
    式 13. P Q G 1 & 2 = 2 × V G V D D × Q G x f S W × R G D _ R R G D _ R + R G A T E + R G F E T _ I N T =   2 × 12 V × 17 n C × 50 k H z x 5.25 5.25 + 4.7 + 2.2 Ω = 8.8 m W

    ここで、

    • QG = FET の総ゲート電荷量
    • fSW = スイッチング周波数
    • RGD_R = プルアップおよびプルダウン抵抗の平均値
    • RGATE = 外部ゲート駆動抵抗
    • RGFET_INT = 内部 FET ゲート抵抗
  4. 各スイッチング・サイクルにおいて必要なレベル・シフタの充電によるハイサイド・スイッチング時の、レベル・シフタの動的損失 PLS を示します。この例では、式 14 に示すように、寄生電荷 QP の値が 2.5nC であると仮定します。
    式 14. PLS = VBST × QP × fSW = 72V × 2.5nC × 50kHz = 9mW

この例では、すべての損失を合計すると、ゲート・ドライバの総損失は、27mW になります。ブートストラップ・ダイオードを含むゲート・ドライバの場合、ブートストラップ・ダイオードの損失も推定する必要があります。ダイオードの順方向導通損失は、平均順方向電圧降下と平均順方向電流の積として計算されます。

式 15 は、与えられた周囲温度に対して、デバイスの最大許容電力損失を推定するものです。

式 15. P M A X = T J - T A R θ J A

ここで、

  • PMAX = ゲート・ドライバ・デバイスで許容される最大消費電力
  • TJ = 接合部温度
  • TA = 周囲温度
  • RθJA = 接合部から周囲への熱抵抗

ドライバ・パッケージの熱評価基準は、データシートの「熱に関する情報」の表にまとめられています。 「熱に関する情報」の表の詳細については、テキサス・インスツルメンツの『半導体および IC パッケージの熱評価基準』アプリケーション・ノートを参照してください。