JAJA722A June 2020 – November 2022 LM5156 , LM5156-Q1 , LM51561 , LM51561-Q1 , LM51561H , LM51561H-Q1 , LM5156H , LM5156H-Q1
出力コンデンサは、負荷電圧リップルを平滑化し、負荷過渡時にエネルギー源となり、MOSFET のオン時間中に負荷にエネルギーを供給するために必要です。出力コンデンサのサイズを決定する実用的な方法は、必要な負荷過渡出力電圧リップルの仕様に基づくものです。負荷過渡仕様は、制御ループのクロスオーバー周波数に関連しています。制御ループのクロスオーバー周波数は、右半面のゼロ周波数の 1/5 に設定されます。クロスオーバー周波数は、Equation15 を使用して計算できます。

この設計例では、負荷過渡仕様として、50% の負荷電流 (1.5A) から 100% の負荷電流 (3A) までの負荷過渡時に、負荷電圧に 600mV を超えるオーバーシュートやアンダーシュートが発生しないことが示されています。指定された負荷過渡負荷電圧リップル要件を満たすため、Equation16 を使用して推定負荷容量を計算します。

ここで
出力コンデンサは、損傷を受けず、動作寿命の大きな短縮もなく、リップル電流を処理できる定格が必要です。最大 RMS 出力リップル電流は、Equation17 を使用して推定できます。セラミック・コンデンサは一般に、電解コンデンサよりも RMS リップル電流定格が比較的高くなっています。出力コンデンサ・バンクの合計 RMS 電流定格を増やすため、セラミック・コンデンサを使用しています。

この設計では、合計出力容量として 200μF を選択します。コンデンサ・バンクの ESR (RESR) は約 2mΩ と推定されます。出力容量と低い RESR 値は、負荷過渡時の電圧降下を最小限に抑えるため役立ちます。