JAJA905 June   2025 BQ25756

 

  1.   1
  2.   概要
  3.   商標
  4. 1はじめに
  5. 2降圧と昇圧の各充電器での MOSFET の電力損失
    1. 2.1 降圧モードの損失
    2. 2.2 昇圧モードの損失
    3. 2.3 FET 損失の考えをまとめます
  6. 3ザイン カリキュレータ を使用した MOSFET の評価
    1. 3.1 デザイン カリキュレータ パラメータと MOSFET データ シートのパラメータの関連付け
    2. 3.2 設計カリキュレータ MOSFET の比較例
  7. 4BOM 評価
  8. 5まとめ
  9. 6参考資料

設計カリキュレータ MOSFET の比較例

例としては、ここで設計カリキュレータを使用して、TI の推奨 MOSFET、SiR680LDP、カスタム MOSFET として SiR880BDP を比較します。この例では、両方に対して次の動作条件が使用されています。

他のすべての入力パラメータはデフォルトのままになります。

表 3-1 設計カリキュレータの動作条件例
パラメータ
VIN (最小値) 5V
VIN (公称値) 10V
VIN (最大値) 50V
VBAT 21V
Vext_drv 10V
Iout 8A
fsw 200kHz
Rfsw 200kΩ
ISAT 19A
選択したインダクタンス、L 10μH
選択したインダクタ DCR 12mΩ

その結果、これらの動作条件により、効率と電力損失のグラフが次のようになります。

黄色のセルを入力した後、カリキュレータはこれらのグラフをプロットできます。プロット 1 は推奨 SiR680LDP、プロット 2 は SiR880BDP です。

 MOSFET の比較用に設計カリキュレータの効率と損失のグラフ図 3-3 MOSFET の比較用に設計カリキュレータの効率と損失のグラフ

この例では、SiR880BDP MOSFET (プロット 2 で示した) は、ゲート容量と出力容量が小さいため、軽負荷で効率が高くなります。容量が小さいほど、スイッチング損失が小さくなります。負荷が大きくなると、導通損失はスイッチング損失より大きくなり、RDS(ON) が小さくなるため、SiR680LDP がより効率的になります。